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マダムと奇人と殺人と [映画[2006]]

出演:ミシェル・ブラン、ディディエ・ブルドン、オリヴィエ・ブロッシュ、ジュリー・アンヌ・ロット他

監督:ナディーヌ・モンフィス

原題:Madame Edouard     2004年 フランス・ベルギー・ルクセンブルク

これ、好きです。
フランスで人気のミステリ、レオン警視シリーズの中の『マダム・エドワール』を原作者自らが脚本を書いて監督もこなして映画化。意気込み感じちゃいますね。

舞台はベルギー・ブリュッセル。墓場で無残にも右腕を切り取られた死体が発見される。捜査を担当するのは、レオン警視。なぜか触ったものを次から次に壊す助手の刑事ボルネオと、愛犬のバブリュットを連れて捜査に乗り出すが・・・・・
そんな中、2人目の死体がこれまた墓場で発見される。墓場守も実に疑わしいのだが、確証を得ないまま事件の謎は更に深まってゆく。
被害者は皆、美大生だという事実を掴んだレオン警視は、捜査の末、ビストロ『突然死』に行き着いた。ここには実に変わった人たちが集まってきていた。
おかまのイルマ。いつもロゼワインしか飲まないローズ。とてつもなく不味そうな不味い料理ばかり作るコックのジェジェ。いつも鳥を連れてる老人など。
皆一癖も二癖もあるような連中だらけ。
事件の被害者がビストロの下宿人だと分かった彼らは、面倒くさいことに巻き込まれるのはイヤなので、なんとか警察の目がこちらを向かないようにと画策を始めるが・・・・



このなんとも安っぽい感じの作り、いいですね~。これを映画にしちゃう所もいいですね~。
キャラクターがもの凄いんですよ~。
レオン警視は見事なつるっぱだし、その容姿に似合わず手が空いてる時には編み物をしてるし。
彼は母親と暮らしてるのですが、その母親が懸賞マニアで、懸賞に応募する為に商品をめちゃ買いしてるので、夕飯のメニューがとんでもないものだったりするんです。(煮込んだ芽キャベツだけ、とかが何日も)
しかも当たるのは絶対使えないようなモノばかり(笑)
そして当たったものを息子の同僚などに売りつけたりしてます。ん~、堅実。

そして、レオン警視の秘書。彼女はおしゃれさん。メイクに凝ってて(塗りすぎ)ピアスも変わった趣向のものを好んで着ける習性(笑)が。
生きた金魚入りのピアスとか、オルゴールにもなるピアスとか。

そして、レオン警視の仕事部屋。これは続きものの物語なので、きっと説明などは他でなされてるのでしょうが、人型の穴が壁に開いてるんですよ。奇妙です。

これって・・・翻訳本出てないのでしょうか??私の検索の仕方が悪いのか、ヒットしないんですよね~。
なんか面白そうです。

ベルギー・・・・・ビールとチョコレートの国だぁ~♪

公式HP--→ http://www.longride.jp/madame/


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エミリー・ローズ [映画[2006]]

出演:ローラ・リニー、トム・ウィルキンソン、キャンベル・スコット、ジェニファー・カーペンター他

監督:スコット・デリクソン

原題:THE EXORCISM OF EMILY ROSE       2005年 アメリカ

VFXを一切使わない驚愕の憑依シーンが話題の作品です。
ものすごいです。肌が粟立つ恐ろしさ。
実際に起きた事件を元に、製作されてます。
とっても怖いけど、殆どは法廷内でのやりとりです。

エミリーが死んで、その死因に関係があると見なされた神父が逮捕される所から話は始まります。
どうせありのままを話しても、誰にも信じてもらえないと思った神父は、最初から裁判で戦う気などなかった。だが、彼に負けてもらっては困る教会側がやり手の弁護士を彼につけさせた。
彼の担当になった弁護士は、どんな犯罪者も無実にできると豪語する、野心満々の女性弁護士エリン。最初は彼女も上司と教会側からの依頼どおりに弁護を進めるのだが、彼女自身にも腑に落ちない箇所が現れ、現実と非現実の間で揺れ動くことに・・・そして裁判が進むうちに、エミリーの身に起きたことが次第に明らかになってゆく・・・・・

エミリーは大学の学生寮で一人暮らしを始めたばかり。最初は何もかも順調だったが、ある日ルームメイトが実家に帰ることになり、彼女は一人で過ごすことに。その夜から、彼女の身体に異変が現れ始める。
深夜、焦げ臭い臭いに気付きふと目を覚ましたエミリーは、恐るおそる寮内の様子を窺う。が、何事もなく再びベッドに入ると、突然机の上のペン立てが動き出した。只ならぬ雰囲気を察知したエミリーだったがどうすることも出来ず、ベッドが歪むほどの幻覚に襲われる。

そしてそのときから、彼女vs悪魔の戦いが始まったのだった。


悪魔の存在、というか元々神の存在を信じるか否かによって、評価は分かれるんじゃないでしょうか?どちらの側に立って観るか・・・・・で、真っ二つ。

信じない側に立つとすると、そもそも判事が穿った評定を下してしまったのではないか?とも取れるし、、、、
信じる側に立つとすると、もの凄いこじ付けだけど、全てが真実を物語ってるとも取れるし・・・

ただ単に観客を怖がらすだけの映画ではないので、そこがゴワイ゛ィ~~・・
だけど、この監督さんったら日本のホラー映画を参考にしちゃってるみたいなので、もしかしたら怖がらす気満々??(笑) でもベースはホンモノですもんねぇ(実際にドイツで起きた事件だそうです)。

とにかくエミリーの叫びが怖い。非常に怖い。これは間違ってもレイトショウなんかには行かないようにしなければっ!!!

とにかく、このエミリー役の女優がすごいんだわ~。コキコキ、よく曲がるな~、身体柔らかいな~って、感心しきり。というか、そんな余裕は無かったけど(笑)
彼女、ホラー以外のものが出来なくならなきゃいいけど・・・

検察官役、え??リトル・ランナーのヒバート神父??えぇ~、同じに見えん。

公式HP--→ http://www.sonypictures.jp/movies/theexorcismofemilyrose/


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TABOO [映画[2006]]

出演:ボーイ・ジョージ、ユアン・モートン、ポール・ベイカー、ダイアン・ビルキントン他

演出:クリストファー・レンショウ

作詞・作曲:ボーイ・ジョージ

原題:TABOO    THE BOY GEORGE MUSICAL    2003年 イギリス

*2003年度 オリヴィエ賞受賞*

ボーイ・ジョージの煌びやかな半生を綴ったミュージカルのライブ映画。

1980年代のロンドンを舞台に繰り広げられる、ニューロマンティックムーブメント。ボーイ・ジョージの半生を主軸に、当時のCLUBシーンで絶大なる存在感を誇ったリー・バウリーなどとの絡みを、当時流行った音楽にのせて綴る。

 


 

なんかこうゆう顔に弱いんですよね~。フィリップ役のポール・ベイカー。おっさんで、もしゃもしゃの黒毛で、ロン毛で。(あ、でもゲイメイクしてるのは・・・)

で、ボーイ・ジョージ・・・。すっごいそっくりです。一瞬本人かと思っちゃった。若返ったのか??体型戻ったのか??と思ったけど、絶対ありえないので(笑)
先に観ていたDharmaさんから、そっくりだよ~とは聞いてたのですが、そのまんまじゃないですか~~~~。演ずるのは、ユアン・モートン。容姿もそっくりだし、歌い方も、声までもっ!!(本人が歌ってるんですよね??)

で、本物のボーイ・ジョージは伝説のパフォーマンス・アーティスト、リー・バウリーに扮してます。パルコのCMに出たことあるっていうので、どこかで目にしてるとは思うんだけど、覚えてません。94年に33歳の若さで亡くなったらしいです。
これがとことんそっくりなんだそうです。いでたちがトンデモナク個性的で(笑)頭からインクを垂らしたようなメイクとか、全身水玉でもちろん顔のメイクも同じ水玉で、とか。ほんと強烈なキャラクター。様々な方面に影響を及ぼした人らしいですね~。

これは、生で観たかったな~。楽しめただろうね~。あ、でも無理か~私の語学力じゃ(涙)
この映画は、途中で休憩タイムを挟んでるんですよ。なので、ちょっとライヴっぽい??

昔のヒット曲とかを聴いてたら、同時にその当時持ってた夢とか、抱えていた問題とか、様々な事が記憶の隅っこから引っ張り出されますよね~。もう、プチ・ホームシック(笑)・・・あれ??『プチ』ってもう過去の言葉か??

これ、来場者プレゼントがついてまして、配給会社ワイズポリシーのこれから公開される作品の紹介記事(英語!)がついた立派な写真集みたいなのを頂きました。表紙はヒース・レジャーとジェイク・ギレンホール。あの作品ですねぇ。余計な見出しとかが入ってないので、すごく良いかも~。市販はされてないのでしょうかね??
『フーリガン』に出てるチャーリー・ハナムがかなりいい感じです。
あとは、真田広之さんの『上海の伯爵夫人(仮)』のインタビューも出てます。

公式HP--→ http://www.wisepolicy.com/taboo/
もちろん、サントラもいい感じですが、CDとしては発売されてないのでしょうか?


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マインドハンター [映画[2006]]

出演:LLクールJ、ジョニー・リー・ミラー、ヴァル・キルマー、キャサリン・モリス他

監督:レニー・ハーリン

原題:MIND HUNTERS                2004年 アメリカ

ハラハラ・ドキドキの展開か?と思いきや、ほ~~~っとなる流れだし、なごんでるな~・・・と思いきや、思いっきり緊迫しちゃうし、とっても先が読めない、想像とは違う方へ違う方へともっていってくれる、とても良いサスペンス映画だと思います。

最初は演習ごっこの映画かと思って安心して観ていたら、、、、もうズガーンと衝撃が。

FBI心理分析官(プロファイラー)を目指す5人に、最終演習が用意された。それはこれまでの演習やシュミレーションと違い、ノースカロライナ沖に浮かぶ軍施設の無人島で実施され、映画のセットばりに町並みやマネキンがセットされているという大がかりなものだった。
彼らには、そこで起きる連続殺人の犯人をプロファイリングし、事件を解決に導くことが要求される。そしてこの試験に合格すれば、彼らは晴れてプロファイラーとして世に出れるのだ。

が、第一の被害者(マネキン)が見つかった瞬間、予期していなかったサバイバルの幕が切って落とされるのであった・・・・・

誰かが殺られる前には必ず、死亡時刻を表示した腕時計がどこかに置かれてる。そしてその予告どおりに、一人ふたりと仲間が犠牲になってゆく・・・
果たして彼らは犯人を特定し、無事切り抜けることが出来るのか??
そして犯人は?狙いは??深まる謎と苛立ちが彼らの精神を蝕んで、冷静な判断能力を奪い去る・・・・・


出演陣が素敵揃い(笑)
まず、FBIの心理分析官養成の教官を務めるのは、ヴァル・キルマーですよ~。昔はとっても精悍だった(笑)。どうしても、『トップガン』よりも『トップシークレット』を思い出してしまって、どんなシリアスな演技してても笑えてしまう・・・。『アレキサンダー』ではちょっとなんだかなぁ・・・な役でがっかりでしたが、これはしっかりはまり役ですよ。スゴイです。

次、ウィル・ケンプ。イギリス警察から転任してきたっていう設定。なので、英語の訛りをからかわれてます(私には全然違いが判りませんよ。)なんかとっても“すっぱり”とした殺され方で・・・お顔に傷は付いてないけど、あんまりだわ。

次、クリスチャン・スレイター。彼ってこんなにオデコ禿げ上がってました??

次、キャサリン・モリス。マイノリティ・リポートに出演・・・といっても思いだせないんですが、彼女は『コールドケース』の主役じゃないですか~。存在感薄そうなのに、しっかりとしてる・・・・演技が上手いからか??それに美人ね。

次、パトリシア・ヴェラスケス。彼女は、『ハムナプトラ』のアナクスナムンじゃないですか~。強くて美しい女性(かどうかはビミョウ)です。

次、アイオン・ベリー。かわいらしいです。もしゃっとくしゃっとなった髪の毛が、もうツボ。

次、ジョニー・リー・ミラー。彼はアンジーの元夫なんですねぇ。ビリー・ボブに比べたら存在感薄い気が・・・。比べちゃいかんね。『イーオン・フラックス』でも結構活躍してるの??ちょっと期待。

ででで、私が一番心を奪われたのは、ビンス役のクリフトン・コリンズ・Jr.。もう、直球ド真ん中ストライク!!!やられました~。顔もめちゃくちゃ好みなんですが、あの声~ぇぇぇぇぇ・・・。たまりません。ずーっと喋り続けてほしいわ~って思っちゃった。あんな(特徴のある)素敵な声で、耳元で囁かれた日にゃぁ~・・・もう、悶絶死間違いなしっ!!最高。
今年のアカデミー賞の作品賞にノミネートされてる『カポーティ』に出演してるみたいですね。名前が上の方にあるので、準主役級。だけど・・・もしかして殺人犯の役なの??でも、素敵だからまぁいっか。

おっと、忘れてた。マルーン5の曲が使われてますよ~。最初っから最高潮ですが、その後は・・・・音楽があまり印象にない・・・・・

公式HP--→ http://www.mindhunter.jp/

 

公式HPに、ネタばらすなって書いてあったのでモロ言いは出来ないのですが・・・ゲイブ(LLクールJ)って、一瞬認めませんでしたか?自分の犯行だって。あれは・・・何だったんでしょう??
同じような犯人内部説モノのように、ありえない人が犯人になるわけじゃないので(例えば完全に死んだ人とかね)、そこはすっきりと納得できたんですけどね。でも、絶対もう一回観にいくわ!!クリフトンを観にっ♪


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ナイト・オブ・ザ・スカイ [映画[2006]]

出演:ブノワ・マジメル、クロヴィス・コルニアック、ジェラルディン・ペラス、アリス・タグリオーニ他

監督:ジェラール・ピレス

原題:LES CHEVALIERS DU CIEL         2005年 フランス

イギリスで開催されていた航空ショーで、ミラージュ戦闘機が何者かによって乗り逃げされる。
そんな中、たまたまパトロールで飛んでいたフランス空軍のマルシェリ大尉とヴァロワ大尉にスクランブルがかけられる。レーダーから消えた空域を捜索していると、民間機の下に巧く隠れて飛行しているミラージュを発見した。
基地に指示を仰ぐが、手出し無用の連絡。そうこうしてる間に、逆に敵側にヴァロワ機がロックオンされてしまう。今にもミサイル攻撃されようとしているっていうのに、それでも基地の応答は追跡中止命令。その間も、ヴァロワ機はロックオン状態だったのに。決断を迫られたマルシェリは、相手の戦闘機の武器に点火のサインが見えるや否や、撃墜してしまう。

見えざる危機からヨーロッパを救ったと、得意満面で帰還する2人だったが、待っていたのは軍司令部からの叱責だった。
実はこれは国の防空体制をチェックする任務で、彼らが撃ち落したのは同僚機だったというのだ。
だが確かに敵機が攻撃態勢に入ってたのは事実。自分の目で見たマルシェリが一番よく知っていた。フライトレコーダーの解析結果に全てをかけるが、そこには陰謀が隠されていたのだ・・・・・


えっと・・・結局、何が危機で何が敵で何が黒幕だったの???よくわからなかったです(笑)
フランス軍vsテロリスト軍団で盛り上げるかと思いきや、敵が全然見えないし、陰謀もものすごい種類のものか?と思いきや、中途半端に止めちゃうし。もともとパリ上空で給油機を爆破する計画だったのかな??
品の良さげなおばあさま武器商人も殺されちゃうし、それを殺した特殊任務部隊の裏切り者も殺されちゃうし。いったい、誰が黒幕なんじゃぁ~~~!!

あの謎の女性パイロットは実際何者だったの??

フランス語にアクション映画って・・・あんまり合わない??昔から残虐系の作品も多かったフランスだから、こうゆう映画が作られても意外じゃないんだけど、最近のフランス製映画の傾向から、お笑いに走ってないので、ちょっと意外でした。(フランス語のあのテンポは、アクションよりも笑いですよね)
それに、指紋感知型の超高性能携帯とかのハイテク系にもオドロキ。

ブノワ・マジメル、彼に注目の作品なんですが、それよりも注目しちゃったのが彼の相棒役のクロヴィス・コルニアック。笑える顔がなんともいえずいい味だしてます。それとちょい役の武器メーカーの人?(ド・セーズ役のピエール・ポワロ)彼がとても小悪役ちっくで、ちょっと期待を寄せたのですが・・・・・別に悪役ではなかったですね。ちょっと三銃士のティム・カリーに似てたので、活躍を期待したのですが、冒頭の航空ショー以外では殆どセリフもなかったですね。ん~、惜しい。

夜のナイトだと思ったら、Kが付くほうのナイトだったんですね。


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ホテル・ルワンダ [映画[2006]]

出演:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス、ニック・ノルティ他

監督:テリー・ジョージ

原題:HOTEL RWANDA       2004年 南アフリカ=イギリス=イタリア

昨年のアカデミー賞にノミネートされた時点で、日本での公開は未定だった為詳細がわからなかった作品ですが、様々な方面からの働きかけで上映が決定し、こちらでもようやく観ることができました。問題作ですね。
製作にライオンズ・ゲイトが絡んでますねぇ~、やっぱり(笑)。スゴイ会社だ。

1994年にアフリカのルワンダで起きた大虐殺事件がベースの実話です。

ルワンダのホテルで支配人として働くポールは、内戦勃発の危機から忙しい日々をおくっていた。
ルワンダには大きく分けて2つの民族が暮らしていた。多数派のフツ族と少数派のツチ族だ。積年の恨みから、フツ族の民兵は密かにツチ族及び穏健派フツ族の処刑リストを作成しており、決起のときを今か今かと待ちわびていた。

ポールのホテルには国連の平和維持軍が駐在し、ルワンダの政府軍関係者も多数訪れていた為、ポールは高価な酒やら高級葉巻などでもてなして彼らに取り入り、有事の際には自分達家族を助けてもらおうと考えていた。その時の彼には、守るべきものは自分の家族だけだったのだ。

そんな中、和平交渉中だったフツ族大統領がツチ族に暗殺されるという事件が起こる。それがきっかけとなり、フツ族民兵らによる大虐殺が始まってしまった。
町のあちこちで火の手が上がる中、急いで自宅に帰るポール。彼の妻は、ツチ族出身だったのだ。が、家で待ち受けていたのは・・・・・近所から命からがら逃げ出してきたツチ族の知人らであった。
家族だけではなく、彼らもとりあえず守らなければならなくなったポールは、政府軍の兵士に賄賂を渡し、なんとかホテルまで彼らを連れ帰ることに成功する。しかし、ホテル内にも急進派の人間はいたのだ・・・・・

何度も訪れる危機。その度に絶望で眼の前が真っ暗になるが、逆にそのたびにポールの意志は強くかたまってゆく。
自分達家族だけ・・・から、ここにいる皆を守り抜くという決意を胸に、彼独自のセンスと手腕で抜け道を切り開こうとしていた・・・・・

公式HP--→ http://www.hotelrwanda.jp/


作品中、虐殺の様子を映した映像が世界に配信されれば、誰かがきっと助けに来てくれるだろう・・・という希望的観測に満ちた発言に対し、『可哀想に、とは思っても、きっと彼らはそのままディナーを食べ続けるだろう』というセリフ(たぶんね)があるのですが、、、やられました。
はい、そのとおりです。遠くの国の貧困や飢餓や戦争が眼の前(テレビを通して)で繰り広げられてても、大多数の人間は何にも出来ないんですね。『たいへんだ・・・』とは思うし、『かわいそう・・・』とも思うが、それを行動に結び付けられる人がどれだけいるでしょう??普通の個人レベルでは無理ですよね。
しかも、他国のことだから、内政干渉にもなりかねない?っていうんで、国レベルでも難しい話になってくるし、国連レベルでも・・・尻込みしちゃう話題なんですよね。あってはならないこと、とは思いますが、それを止める術がない。

国連も諸外国も助けの手を差し伸べようとはしなかったけど、個人レベルで国連の大佐はできるだけの事をしたし、ホテルの経営本社もきちんと出来る限りの事をしてたと思います。赤十字の職員やらなにやら、一刻も早く逃げて帰りたい状況だったと思いますが、ほんと個人レベルでの大きな助けがあったからこそ、ポールは1200人もの命を助けられたんだと思います。

その国連の大佐を演じてたのは、渋いおっちゃんニック・ノルティじゃないですかぁ~。殺されないでくれ~って祈りながら観ちゃいました。

そして、ホテル本社の社長さん??ってば、ジャン・レノ??役名がはっきりとわからないのですが、どうも彼っぽいですね。

それから、カメラマン役で、ホアキ~ンじゃないですか!!パンフ見るまで気付きませんでした。ホアキン、ひげもじゃいい感じです。出番少なかったけどね。


ポールの部下でホテルマンの『スパイ』、彼はその後何か制裁は受けたのでしょうか??何度もポールや彼がホテルに匿ってたツチ族の人たちの命を脅かし、ポールの弱味(家族にツチ族がいる)につけこんでやりたい放題して敵側に取り入ろうとしていた、彼こそ『ごきぶり』のようなヤツっ。
彼だけは許せんって思ったけど、何事もなく今も生きてるのでしょうかね?少しは良心の呵責を覚えたのでしょうか??・・・無理かもしれませんね。

でも、もともとそれほど無かった民族間での紛争を盛り上げちゃったのは、やっぱり他の国みたいですね。第一次世界大戦の戦利品(?)としてルワンダをもらったベルギーが、様々な偏った政策の結果民族間の争いを煽ってしまい、国の分裂が進んでしまったようです。

この作品で特に衝撃的だったのは、暗闇の中を車で走ってる際、妙に道が悪くなったので道を誤ったかと思い止めてみると・・・・・道路には隙間もないほどびっちりとツチ族と思われる遺体が・・・・・・・。その直前に、民兵の代表かなにかが、『その道を通って帰れば、無事に帰れるだろう』って言ってたから、ワザとその道を行かせたのね。眼の前に現実っていうものを突きつけようとして。

*『~族』という呼称は、差別を連想させるものとして、現在公式の場では使用されていません。


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シリアナ [映画[2006]]

出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト、クリス・クーパー、ウィリアム・ハート

監督:スティーブン・ギャガン

原題:SYRIANA                          2005年 アメリカ

ネタバレを含んでるかもしれないので、これから観る予定の人はご注意を。
で、一言 『字幕読みづら~い・・・』。白いバックが多いから、字幕が消されちゃうのよ。なので、前の方の座席を取る方がいいですね。

公開宣伝コピーが、『世界で最も恐ろしいタブー、解禁。』
            『地球は陰謀でできている。』
            『知ったら恐い。知らないともっと怖い――。』
これを観ただけでも、充分問題作な香りはただよってきますよね。で、内容は・・・

オイル・ビジネスの影に暗躍するCIA工作員の持った一つの疑問が、様々な人に波紋しその幸せをこわしてゆく様子を、様々な角度・人物などをからめて描く。 

中東を舞台に工作活動を行っている“ボブ”は、ある日自分の取引したミサイルが、取引相手以外の手に渡ってることに気付く。上司に報告するも、それは暗黙の了解の域ということで、それ以上踏み込むなとクギをさされてしまう。
必要以上に詮索してくるボブに、上司は別の仕事を与えて遠ざけようとする。

が、石油産業の国際的利権争いが水面下で巻き起こり、自国側に利益をもたらす為に更なる計画(陰謀)が生まれる。中東に詳しいということで、その任務にはボブがあたることになり、再び中東へ。現地の協力者とのコンタクトを指示される。が、彼はその前に現地最有力人物に顔見せをしていた。それが後に彼の運命を左右するのだが・・・

一方アメリカの石油会社コネックス社は、長年所有してきた某国の採掘権を、第一王子の一存で中国に供与されてしまい、経営の危機に陥っていた。現状を打開するために、有力石油採掘権所有企業との合併案が検討される。それに法的アドバイスをするために、野心満々の弁護士ベネット・ホリデイ(ジェフリー・ライト)が派遣される。そして、彼は第二王子へ接近するのだが・・・・・

公式HP‐‐→ http://wwws.warnerbros.co.jp/syriana/


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アサルト13 [映画[2006]]

出演:イーサン・ホーク、ローレンス・フィッシュバーン、ガブリエル・バーン、ブライアン・デネヒー他

監督:ジャン=フランソワ・リシェ

原題:Assault on Precinct 13                 2005年 アメリカ

ローレンス・フィッシュバ~~~ン、かっこええ~~~!!!

ジョン・カーペンターの『要塞警察』(’76)のリメイク。

名うての悪人、ビショップが警官殺しの罪で逮捕された。
彼は一帯を率いるギャングの親玉で、彼の逮捕により、警察・ギャング共々非常警戒態勢にはいっていた。そんな中、彼の護送が始まるが、悪天候に阻まれて、やむを得ず移転が明日に迫っている閑散とした警察署に一時的に身を寄せることに。
その刑務所は大晦日の本日24時をもって、業務を新しいビルに移すことになっていた。その為の残務整理中だったため、職員はわずか3人しか残っていなかった。ので、最初彼らはビショップを含む囚人を受け入れるのを拒んだのだが、押し切られ留置所を貸すことに。

鍵を閉めて一安心もつかの間、何者かが警察署に向かって発砲してきたのであった。犯人達の狙いは勿論ビショップの奪還。だが、その事情が少し違っていたのだ・・・・・・・

今にも崩れそうなボロい警察署に立て篭もる警官その他と犯罪者たち・・・・
犯人の狙いは果たして・・・・・


ぉお、またまたイーサン・ホーク。この役柄はしっくりと合ってていいかも。警官なんだけど、悪徳ではないんだけど、過去の事件のトラウマからお酒と鎮静剤に逃げてる男を演じてます。ちょっと、ベン・スティラーに似てません?(笑)イーサン。

ローレンス・フィッシュバーン、これは彼の映画かなぁ~。だって、一番かっこいいのが彼なんだもん。役柄的にも。
とてつもなく悪いヤツなんですが、悪人は悪人なりに筋がピシッと通ってるんですね。

そして、ガブリエル・バーン。このおじちゃん、いいわ。好きです、このタイプ。アイリッシュらしい冷ややかな眼差しが、素敵。

そして、ちょっとイッチャテル役のジョン・レグイザモ。『ランド・オブ・ザ・デッド』の時にもちょいと気になったのですが、今回もなかなか面白い役をしてますねぇ。ちょっとクセモノ系なんですが、いいです。アイスエイジで声(シド?)も担当してるらしいですね。これも近々公開なので楽しみ~。彼は要チェックです。

これはハラハラ・ドキドキできていいですよ~。篭城アクション?ものですから。
次から次に襲い来る敵をかわし、夜明けまで生き残れるか否か??に、眼が離せません。

詳しい内容などは・・・--→ http://www.herald.co.jp/official/assault/


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僕のニューヨーク・ライフ [映画[2006]]

出演:ジェイソン・ビッグス、クリスティーナ・リッチ、ダニー・デヴィート、ストッカード・チャニング他

監督:ウッディ・アレン

原題:anything else                      2003年 アメリカ

ウッディ・アレンによる、自己満足的映画。
気弱な男が、我の強すぎる周りに流されて行き着く先は・・・

ニューヨークに暮らす21歳のジェリーは、コメディ・ライターとしてそこそこの生活をしていた。が、彼はもっと人々の心に直接響くような小説を書きたいと願っていた。が、その時間はなかなかとれず、流れに身を任せ日々を過ごしていた。

そんな中彼は、一人のコメディ・ライターと知り合う。彼はハイスクールで教師をしている傍ら、ナイトクラブ用のコメディも書いていて、年齢は60歳。その彼がジェリーの人生に大きく影響を及ぼしはじめる・・・・・


この主人公、流されすぎでお人よしすぎです!!居るのか??実際にっ!!(笑)

彼女役は『おでこ嬢』クリスティーナ・リッチが演じてるんですが、彼女ってキュートでセクシーなんですねぇ。昔から胸でかいな~とは思ってましたが、最近はその大きさに表情が追いついてきたので、しっくりと『セクシー』だなぁと思えます。昔は大きさと子供っぽい表情がアンバランスだったもんね。
これではとっても奔放な女性を演じてます。女優志願の女性なんですが、最近ジェリーとはご無沙汰(彼女からの一方的な理由で)。奔放な彼女が我慢できるはずも無く、浮気をしてるんですが、彼女曰く『大好きなあなたとできないから、自分が異常体質か不感症か確かめるためにしたのよ』。それでとりあえず納得してしまうジェリー、アホだわ(笑)
っていうか、ジェリー、ナイス・キャラ(笑)

とってもせせこましい雰囲気のウッディに我慢できるなら、観てもだいじょうぶ。慣れれば彼の突飛な行動も、後ろ向きな発言の数々も、可愛らしく感じてきます。しかも、笑えるし。

これはパンフレットが地図帳っぽいんです。都市ごとに売ってるタイプの、おっきく広げるとA1サイズくらいになる地図です。これはそれほど大きくないですが、実際にニューヨークの地図つき。ちっちゃい上に、『Str.』表記が多くって、何がなにやら・・・。碁盤の目状でわかり易いんですが、小さくするととんでもなくなってしまいますね。


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グレート・ビギン [映画[2006]]

監督:クロード・ニュリザニー&マリー・プレンヌー

語り部:ソティギ・クヨテ

音楽:ブリュノ・クーレ

原題:GENESIS                       2004年 フランス

サイエンスもののドキュメンタリー番組。
NHKなんかはスペシャルで6回くらいのシリーズでやりそうな内容を、1時間21分でコンパクトにまとめちゃってます。なので、宇宙の創世などのスケールのでかい話題から、アメーバまで詰め込み過ぎて話が飛ぶ飛ぶ(笑)

地球上に暮らす生物のみならず、地球そのもの、はたまた宇宙全体とそこに散らばる無数の微小な原子に至るまで、幅広く焦点を当ててます。

何億・何兆・・・・数えきれない原子から成る私達が、どこから来てどこへ向かっているのかを、解き明かそうと試みた作品です。
そもそも私達が生を受けたのは、母親から産み落とされた時(誕生日)か、それとも結合した時か、との疑問を製作者が持ったことから始まったプロジェクトです。

でも、人間以外に動物や植物など色々なものが登場するので・・・・・さながら、実写版『へんないきもの』って趣きでしょうかね??

語り部のおじさんが、全人類のルーツか?と思えるような風貌の方で。あちらこちらに飛びまくってるテーマを、きれいに一つに繋げる(努力をしてる)んです。

へびが卵を丸呑みにする場面が出てくるのですが、私はてっきり飲み込んだ卵はそのまま消化されて排泄されるものだとばかり思ってたのですが、なんと喉元を少し過ぎた辺りで筋肉を駆使して『グジャッ』っとつぶして、いらない殻は『ペッッ』って吐き出すんですよ~。殻は食べないんですね。蛇の味覚神経って、もしかして胃袋とかにあるのかしら??そうじゃなきゃフレッシュな卵の味を味わえないじゃないの(丸呑みだしね)。ああああああ゛~・・・もしかして、孵化のめっちゃ途中だったりしてぇ。もうある程度出来上がってたりしてぇ・・・ぐぇ~~~。

胎児の超音波映像も出るんですが、すごい・・・・・最近の技術の進歩ってすごいわ。白黒だけど、表情まではっきりと写ってますよ。でも、へその緒がぐるぐる巻きになっちゃってて、けっこう危ないんですね。危険と隣り合わせです。
手を動かしたり、ぐるんぐるん回ってみたり、口をパクパクしてみたり・・・・胎内にいるうちから、表情豊かなんですね~。ん~、生命の神秘。やっぱり、生まれ落ちる前から、命は始まってるんですね。

オープニングに流される、ビタミンCの結晶の成長っていうのが、とてもきれいでした。まるでシャボン玉っぽくて。

学校の教材にどうかしら?


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愛より強い旅 [映画[2006]]

出演:ロマン・デュリス、ルブナ・アザバル、レイラ・マクルフ、アビブ・シェック、ズイール・ガゼム他

監督:トニー・ガトリフ

原題:EXILS                           2004年 フランス

*第57回 カンヌ国際映画祭 最優秀監督賞受賞*

のっけからデュリスの裸の後姿ショットからはじまります。で、『ソコ』ボカシ入れなくていいのか??「ドア・イン・ザ・フロア」では必要以上にボカシ部分が大きかったけど・・・まぁそれも問題ですが、でもそのまんまはないよなー・・・(ニヤッ!)

自分のルーツを求めアルジェリアへ旅立つ都会の恋人達を追ったロード・ムービーです(監督自身の物語っぽいですね)。若者の旅の基本はお金をかけないこと。無賃乗車や徒歩などで、堅実(?)に確実にアルジェリアに向かっていた・・・・・はずなのに、何故かモロッコ行きの船に乗っちゃってるし。『やっとヨーロッパを脱出できたぞー!アルジェリアへ行くぞ~!!』って息巻いてたら、胡散臭そうな乗客に『これはモロッコ行きだぞ』と冷たく笑われて呆然とする恋人達。

問題はそれだけじゃないんですよ、この恋人達。この女性、とっても奔放(すぎ)な性格でして、情熱的なフラメンコに触発されてか、酒場で見かけた良さげなラテン男を誘って浮気しちゃうんです。旅の途中だっていうのに。ある意味スゴイよね。
それで彼氏(デュリス)はふて腐れちゃって。(おいおい、フツーなら許さんぞ)
その酒場にはもの凄い数の男女が集まっていたのですが、その人たちが捨てたのか??早朝の広場にはそこ彼処に酒ビンが転がってます。それも半端じゃない量です!!あれはスゴイ。町の素敵な石畳の広場に、足の踏み場も無いくらいの酒ビン・・・・。でも、紙ごみとかが無かった。つまみ無しで飲酒はよくないよね。

その女優さん、ERの婦長役ジュリアナ・マーグリーズにそっくりな気が。で、ちょっとクセのある顔立ちがなじめないなぁ・・・と思ってたのですが、観ていくうちに、その奔放な役柄と彼女の大作りな顔が見事にマッチしてる気がしてきて、最後にはしっくりと馴染みました。

お金がなくなった2人が、アルバイトとしてプラム?の摘み取り作業をするんですけど、それがまたエロティックで(笑)

アルジェリアに着いた2人が、民族音楽に乗せられて、なにやらトランス状態になってゆくシーンがあるんですが、あそこはわけ分からんかったです。ただただ長すぎて拷問状態。


「真夜中のピアニスト」のパンフではくりっくりの髪の毛がかわいかったデュリス。が、このパンフではつるっぱに・・・・・・・更に危険度up!up!

詳しい内容はこちら--→ http://www.ai-tabi.com/



こっそり・・・・・冒頭の部分だけでも観る価値大有りですので、機会があったらどうぞ(笑)


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マサイ [映画[2006]]

出演:マイナ・マコ、パルカシオ・ムンテット、パウル・セケナン、スワケイ・キピロッシュ他

監督:パスカル・プリッソン

原題:MASAI                           2004年 フランス

部族の中での地位を確立するために、危険な狩で名を上げようとする一人の貧しい青年の苦悩と試練。

史上最悪とも言われる干ばつに見舞われているマサイの村。長老達は、マサイの守護神に“ヴィチュア”と呼ばれる最強の獅子のたてがみを捧げる為に、村一番の戦士ティピリットをヴィチュア狩りに送り出した。が、彼はヴィチュアとの戦いに敗れ、帰らぬ人となってしまった。
最強の戦士の訃報に暗く沈む村人達であったが、そうする間にも干ばつはすすみ、村人にも家畜にも限界が近づいていた。

そこで長老達は村の若者から数人の戦士を選び出し、再びヴィチュアの元へ送り出すことにした。将来有望な若者を危険な狩りに出すのだから、それは苦渋の決断だった。
ティピリットの弟のロモトゥーンがそのリーダーに選ばれたが、彼の親友であるメロノの名前はそこにはなかった。それはメロノの父親が反対したからであった。彼の一家は貧しい羊飼い。父は、みすみす命の危険が伴う旅に一人息子を出すものかと頑なに拒み続ける。そんな父の心を知ってか知らずか、メロノはロモトゥーン達の後を追いかけて旅に出る。

危険は野生の動物だけではなかった。
危険な部族のテリトリーを上手く避けて進まなくてはならない為に、思うように目的を遂げられない彼ら。焦りは募るが、その焦りが時に危険に繋がる・・・・
道なき道を進み、姿なき伝説の獅子を捕まえるべく旅に出た彼らを待ち受けてるのは・・・・・


これは、物語よりも出演者の生の声が面白いですよ。
彼らはオーディションで選ばれたらしく、映画の台本はあっても字が読めないので台本を丸暗記(!)して撮影に臨んだらしいです。
しかも、よわっちい役を演ずるということに大きな抵抗があったらしく、そこらへんでもひと悶着あったらしいですね。
もう、まっすぐすぎるくらいまっすぐなんですね~。微笑ましいです。

主演した2人が日本にプロモーションの為に来たらしく、その様子はめざましテレビ他でも紹介されてましたよね。もう、何もかもにびっくりしたりはしゃいだり。そりゃ、全然違うだろうしね~。
彼らは来日するまでパスポートというものの存在すら知らなかったらしいです。しかも自分の生年月日も分からず・・・・って、パスポートにはどう記入したんだろう(笑)

とにかく、マサイ族、すんばらしい筋肉質の身体!!全身バネですよ。同じ人間だなんて思えない。鍛え抜かれているのか、もともとの民族的遺伝でそうなのか。とにかくしなやかで屈強。しかも、肌もきれいだしね~。

自然ももちろん美しいし雄大なのですが、GPS機能でも備わってるのでしょうか?道しるべも幹線道路も何も無いサバンナで、よく目的地に行って帰ってこられるな~と感心しちゃいました。
それに、他の部族のテリトリーって、柵が立ってるわけでもないし、どうやって線引きしてるんだろう??日によって(時には気分によって)変わるのかな??境界線。

で、ところで、結局雨は降ったのかなぁ??

これ、上映の映画館(小さい劇場)で、ジュアール・ティーというアフリカの飲み物?の試飲会をしてましたねぇ。アフリカ系で日本語ぺらぺらな、たぶんボビーとは違うだろうけど同じ感じの人が、民族衣装を着せられて、お茶を配ってました。タレントには見えなかったので、きっと日本で働いてる自国のエリートさんなのかな(どこかの大使館員かも)??


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プライドと偏見 [映画[2006]]

出演:キーラ・ナイトレイ、マシュー・マクファディン、サイモン・ウッズ、ドナルド・サザーランド他

監督ジョー・ライト

原題:PRIDE & PREJUDICE               2005年 イギリス

究極の古典ロマンス。

時は18世紀末のイギリス。女性は結婚することでしか生きる道が無い時代。娘しかいないベネット家の将来は、娘の内のどれか一人でもが資産家と結婚できるかにかかっていた。

美しく慎み深さを持った長女ジェーンを筆頭に、読書好きの次女エリザベス、ちょっと風変わりなメアリー、素敵な男性に強い憧れを持ちいつも張り合ってるキティとリディアの華やかな5人姉妹のベネット家のお隣に、資産家のビングリーが高慢ちきな妹とこれまた高慢ちきな友人の資産家ダーシーを伴って引っ越してくる。
これ幸いと、ベネット夫人はどうにか娘の一人と結婚にこぎつけさせようと躍起になるが、そんなお節介も必要なく、ビングリーは美しい長女ジェーンにすぐに夢中になってしまいました。

そんな中、エリザベスは高慢ちきなダーシーが、自分達家族の事を冷たく批判しているのを耳にする。途端に彼女の中に彼に対する壁ができてしまい、何をしても冷たい反応しか示せなくなっていった。
が、なぜか彼の事が気にかかるエリザベスだったが、それが恋愛感情によるものだとは、気付かないでいた。

結婚秒読みだと思われていたジェーンとビングリーだったが、彼が突然何も言わずロンドンへ引き上げてしまう。ショックに落ち込むジェーンだったが、意外な所から意外な人物が影で動いていたことが判明する。それも誤解によるものだったのだが、対話すらできない状態では誤解を解く事は難しい。


素直になれない男と女のすれ違いだらけの恋路。誤解の紐が解けた途端、お互いの全てを認め赦し深い絆によって結ばれる2人・・・・・永遠のあこがれ的なストーリーでございます。


ドナルド・サザーランドお父様、素敵すぎます!!渋い~。っていうか、本作で一番素敵だった男性は、彼ですね。

母親役は、と~っても陽気で前向きでセルフィッシュな役柄がぴったんこのブレンダ・ブレッシンでしたね。ビヨンド・ザ・シーでボビー・ダーリンの母親役でしたよね。あれでも歌って踊ってましたよね。

で、すっごーく憎い“レディ”キャサリンを演じたのは、“M”ことジュディ・デンチじゃないですか~。ものすっごく憎い役を演じてましたね。でも、実際に確実に居そうな所がイヤだなぁ(笑)

Mr.ビングリーを演じたサイモン・ウッズ。ふんふん、なかなかいいかもしれないですね。
Mr.ウィッカムを演じたルパート・フレンドは、ちょっとオーリー系(笑)これからの活躍如何によって、オオバケするかもしれず。
Mr.コリンズを演じたトム・ホランダーは、ははは・・・ナイナイの岡村系(笑)
長女ジェーンを演じたロザムンド・パイクは、4月公開のDOOM(ドゥーム)が気になりますねぇ。主役はカール・アーバンで共演にザ・ロック様(笑)のお名前が。こちらでも公開されることを願いましょう。

キーラ・ナイトレイ。勝気な役柄がとっても似合いますよね。でも、ふわふわのドレスを着ても似合ってしまう、不思議な女性です。ちょっと男前ですよね。まぁ美人さんは大抵男顔ですから仕方ないんですけど・・・しつこいようですが、彼女とオーウェン・ウィルソンって似てませんか??

ジェーン・オースティン。名前だけは知ってましたが、まさかこれの原作者だとは知らなかった。


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シャークボーイ&マグマガール [映画[2006]]

出演:テイラー・ロートナー、テイラー・ドゥーリー、ケイデン・ボイド、デヴィット・アークエット他

監督:ロバート・ロドリゲス

原題:THE ADVENTURES OF SHARKBOY AND LAVAGIRL IN 3-D  2005年 アメリカ

お子ちゃま系3-D映画。

一人の少年の見ていた夢が現実のものとなり、更にそこに邪悪ないじめっ子が乱入してきて夢の世界をひっかきまわして・・・・・という物語。
要するに、いじめられっ子で夢の世界に現実逃避を繰り返してる主役(!)の男の子が、カンの悪さから何度もピンチを迎えるが、そのオタクパワーで難局を打開し、その上いじめっ子までやっつけて、あまつさえ親友にしてしまうという、非現実的極まりない、逆転ムービー・・・・・か??

・・・・・ってのは冗談です。

夢見る少年マックスが大切にしている夢日記。
それには今までに見た夢がカラフルに色つきで書かれていて、いつまでも色褪せない余韻を残している。
特にお気に入りの夢は、シャークボーイとマグマガールの活躍する夢だったが、作文にその事を書いてしまったからさあ大変。もちろんクラスの皆からはバカにされるし、先生も解ってくれないし、挙句の果てにクラス一番のいじめっ子ライナスに夢日記を取られてしまったのだ。
そして次の日、ぐちゃぐちゃに落書きされた夢日記が返ってくるが、それが夢の世界に多大な影響を及ぼしていることをマックスはまだ知らないのであった・・・・


登場人物は、少年の夢がベースなために、主役以外は創造力がまわらなくって、手近な人物に役(?)が振り当てられています(笑)
なので、ボス役がクラスのいじめっ子でその手下役が先生・・・・とか。
ストーリー自体に安っぽさは否めないものの、まぁ目先が変わってるし(3-D)・監督が監督(ロバート・ロドリゲスよ!)だし、まぁいいかな~。

でも、どうにかしてほしいのがあの3-Dグラス(とは言えないよね、小学○年生とかのオマケっぽいし)。ものすごーく眼が疲れる。しかも、それほど迫力満点っ!!って感じじゃなかったし(残念)。
某Dランドの3-Dアトラクションの方が迫力あって良いっていう所が哀しいかな・・・・(笑)

でもでも、泡っぽい感じのものの映像はふわふわ感が伝わってて良かったですよ。

あとなんとも残念だったのが、吹き替え版しか上映されてないってとこでしょうか。画一的な吹き替え版(吹き替え版は何を観ても同じに思えてしまう)じゃなくって、ちゃんとしたのを観たかったデス。

この先生役の人、最初ウンパ・ルンパかと思っちゃった。とても似てます。

子役については・・・・シャークボーイの幼い頃を演じてた子は可愛いですね。あと、どこかに出ていたであろうロドリゲス監督の息子、レーサー・マックス君はとってもかわいらしいわぁ。(ありゃ、シャークボーイの小さい頃を演じたのは、監督の息子2人ですねぇ。ばっちし認識してたんじゃないの)

マックスのお父さん役で、デヴィット・アークエットが出てるんですね。あまり存在感無かったなぁ。

いじめっ子がいて、自分の事しか考えない大人が居て、夢を忘れて大人にならなきゃいけなくて・・・・・現実的ではあります。まぁちょろちょろと教訓めいたものも入ってる(と思う)し、主人公達と同学年くらいの子が見るのにはちょうどいいかもしれませんね。


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ウォーク・ザ・ライン [映画[2006]]

出演:ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、ジニファー・グッドウィン、ロバート・パトリック

監督:ジェームズ・マンゴールド

原題:WALK THE LINE                     2005年 アメリカ

1950年代に活躍したミュージシャン、ジョニー・キャッシュと、彼の良き理解者で親友でそして後に結婚したジューン・カーターとの愛の奇跡。
【ストーリー】
ジョニー一家は、農場で綿花の栽培をしながら細々と生計をたてていた。飲んだくれで、機嫌が悪いとすぐに暴力を振るう父に怯えながらの少年時代、彼の心の拠り所は、良き理解者で将来は牧師になることを夢見る兄と、ラジオから流れるジューン・カーターの歌声だけだった。
そんなある日、事故は起こった。工場で小遣い稼ぎのアルバイトをしていた時に、木材を切断する機械に兄が挟まれてしまったのだ。従順な兄を失った父親は、言ってはいけないセリフをジョニーに吐きかける。

やがて成長した彼は、2年間の兵役に就き、帰還後それほど付き合いの深くは無い初恋の女性、ヴィヴィアンと結婚する。

本当にしたい事をできないまま、生きるために訪問販売員の仕事を仕方なく続けているジョニーは、空いた時間を見つけては仲間達とバンドの練習を続けていた。仲間と一緒に居る時は、イヤな事も忘れいつか歌で成功する事を夢見、自由な気持ちになれていたジョニーだが、肝心の仕事の方が一向にうだつの上がらないジョニーに、ヴィヴィアンは理解を示そうとはせず、彼の行動をなじってばかりだった。

そんな彼らにチャンスが巡ってくる。町の小さなレコード会社のオーディションを受けるというものだ。最初はさんざんな出来だったが、粘りにねばりなんとか自分達のレコードを出すまでこぎつける。そしてそれが大ヒットして、彼らは一躍有名人に。

その頃の流行だった複数グループまとめてのコンサート・ツアーのメンバーになった彼らは、着実にファンを増やしてゆき、大スターの道を登り始めた。
そして、そのメンバーには、少年時代の憧れのジューン・カーターが居たのであった。

と、そんな彼らに、魔の手は忍び寄ってくるんです。疲れを癒す・・・という触れ込みで、一緒にツアーを回っている(エルヴィスか??)奴から薬を手に入れ、それを試しているうちに、常用するようになってしまったジョニー。
もう薬の事しか頭にない彼は、どんなことをしてでも薬を手に入れようとし、挙句の果てに密輸がバレて、逮捕されてしまうのです。

壊れては再生して、、、を何度も繰り返し、それでも彼の心は一人の女性を追い続けていった・・・・・


最後の終わり方が良い。

これは、全部吹き替えなしで自分達で歌ってるみたいですね。ホアキンはギターも猛練習したらしいです。
リースは竪琴(スミマセン。何ていう楽器かわかりません)を爪弾きながら歌うんですが、彼女の歌声すご~~~い。すっごくラブリーな歌声ですねぇ。ロマンティック・コメディばかりな印象の彼女ですが、普通のもイケルじゃないですか~。コメディの彼女も好きですが、これもなかなかですよ。特に彼女の歌声は要チェックですね。
で、ホアキン・・・・・彼も自分で歌ってるのですが、、、私はジョニー・キャッシュの歌を知らないのでなんとも言えないのですが・・・・これは上手いの??(笑)
まぁ、下手ではないですよ。歌。でも注目すべきは、演技ですね~。この人前から演技上手だとは思ってたけど、うん、巧い。
黙っていればかっこよく見えなくもないしね。

刑務所でコンサートをする場面があるんですが、全部のコンサート・シーンを通して、一番スゴイと思いました~。
彼は弱者の代弁者なんですねぇ。っていうか・・・・収監されてる人は決して弱者ではないですが。

これ・・・・・ジューンとの愛は本物だったのでしょうが、ないがしろ状態の奥さんは・・・どうなんでしょうね?まぁ彼女は彼の事を理解しようとしなかったし、自分本位だし、こうなってしまうのは仕方ないのでしょうかね。

すっかりおじちゃんになっちゃった、昔はシャープに尖ってたロバート・パトリックが出てるんですね。本編観てる時には気付きませんでした。

一緒にコンサート・ツアーをしているメンバーのジェリー・リー・ルイス役のお調子者っぽい感じが気に入ってしまった~。なんともいえない、キュートな彼。演ずるはウェイロン・マロイ・ペイン。何してる人だろう???(俳優でしょう)

公式HP--→ http://www.foxjapan.com/movies/walktheline/

仲間で親友でそして人生の良き伴侶で・・・・・・とってもうらやましい関係を築いたんですね。


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ジャーヘッド [映画[2006]]

出演:ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー他

監督:サム・メンデス

原題:JARHEAD                     2005年 アメリカ

Ooh Rah!

一海兵隊員の目線で描く湾岸戦争(第一次)。

父親が海兵隊だった為に深く考えることなく入隊してしまったスオフォードは、訓練を終え狙撃兵として配属された。厳しい訓練を超え絶大なる自信をみなぎらせた彼は、斥候狙撃兵(超エリート)として実戦の地に赴くことになった。実戦に備え士気が上がる彼らだったが、いつまでたっても自分達の出番は回ってこず、灼熱の砂まみれのテント生活に、いつしか気持ちも身体もダレきっていった。

戦争は今や接近戦で血を流して行われるものではなく、ボタン一つではるか遠くに居ながら、味方に血を流させることのないまま終えることができる。
そんなことで、歩兵の出番は極端に少なく、彼らはただひたすら自分達の出番を待つだけだった。

そんな彼らは、クリスマスの夜にバカ騒ぎをしたり、アメフトをしたりして時間を潰していた。
そんな中、戦場に着いてから175日も経って、やっと進撃の時がきた。かの『砂漠の嵐作戦』だ。あまりにも間が開きすぎたために、実感が伴わない彼らだったが、突然始まった空爆に否が応でも目を覚まさないわけにはいかなかった。それに加え味方機からの誤空爆。そして、降りしきる油の雨。
そんな中で、彼らは空爆によると見られる、イラク人の無残な死体の山を目の当たりにする。

いまにも切れそうな張り詰めた神経を、彼らは精神力のみで維持してゆこうとする・・・・・


いい感じですよ。
兵士のいじられていない気持ちというのが出てるし、全て一人の兵士の目を通して撮ってるので、流れが掴みやすいし。
でもね、戦争の緊迫感がほとんど無いんですよ。まぁ主たる攻撃は戦闘機やら長・中距離ミサイルやらで済んじゃうし、地上戦部隊が後方待機に回されるのも仕方ないことなんですが、その為か、彼らには戦場に居るという自覚がまるで無い。うかれまくってます。

でも、味方による誤空爆(しかも死者が出てるし)やら、油田を爆破されたことにより降り続ける真っ黒な油の雨とか、シビアな面もちゃんとあります。その真っ黒な雨の降る中砂漠に穴を掘ってそこに寝るなんて・・・・・ぐえ~・・・考えられません。そういえば当時の報道で、原油にまみれた水鳥の映像がありましたよね。

ジェイクはじめ、ピーターやルーカスなどのイケメン(?)の丸刈り姿が観れるのが最重要ポイント。注目が、基地で迎えるクリスマス・パーティーのハチャメチャっぷりでしょうか?もう、ジェイクのサンタ帽踊りがなんともいえません。必見です。(全裸で股間にサンタ帽をひっかけて踊る)

ジェイクは、「プルーフ」ではちょっと印象が薄すぎましたが、これではしっかりとした力強さを放ってますね。って、軍人役なんだから当たり前??
「フライトプラン」で落ち込んだピーターは、なかなかクールな兵士?とか思ったら、やはりどんでん返し(笑)が潜んでたし。しかも、最後は死んじゃうし・・・ちょっとぉ、2作続けて殺さないでくれませんか??(笑)

音楽もいい感じです。かっこいい~ってだけじゃなくって、とってもクゥ~ル。

Ooh Rah!(ウーラー)というのは、海兵隊に古くからある言葉らしく、その意味は『No以外の全て』ということ。『サー、イエッサー』などの返答などと同様の用途でしょうか??え?全然違う??
このウーラー!という掛け声は、1年前にはまってしまったバレエを思い出させますねぇ。確かあれでも『ウーラー!』と掛け声を出してたような・・・??

特に作品の中盤以降で三等曹長(ジェイミー・フォックス)がこのセリフ(ウーラー)を言うところは、軍人のクレイジーな感じがすごく出てますよ。(予告編でも流れてます)。もう、むっちゃくちゃぴったりの配役でしたよ。

もう、嫌々軍に入った人とか、根っからの軍人とか、様々な人が所属してるんですね。どうしようもないアホとか、どうしようもないマザコンとか(笑)
武器を扱うのに、取り説を活用してるとことかも面白かった~。
あと、ガスマスクを着けてお決まりのダースベイダーごっこを始めるのは笑えます。

でも・・・・湾岸戦争。この映画からは、大人対子供ってな感じのお遊びっぽい印象しか得られないですねぇ。なんというか、アメリカ及び多国籍軍側が強すぎるような・・・・・。でもまぁクレイジーな軍人バカばかりではなく、そもそもフセインに武器を与えたのはアメリカだ、的な発言をしてる兵士も居たし、全部が全部狂ってるわけではないみたいです。でも、兵士間では政治的発言は嫌われてるみたいだけど。

厳しい訓練を乗り越えて、やっと実戦に赴いたのに、破壊力満点の大量殺戮兵器(核ではない)の前では、どんな凄腕のスナイパーも出番は無いんですよね。戦争でお前達の力が必要だと言われてひたすら訓練に打ち込んできたのにね~。そりゃ溜まるものもあるでしょう。

湾岸戦争って、地上戦に突入してからたったの100時間で、イラク側が降伏しちゃったみたいですね。やけにあっさりと。空爆などはなんか長い間してた印象があったのですが・・・・。ミサイルを待ち受けて防御するパトリオット地対空ミサイルですが、あんまり役に立たない代物みたいですね。そうですよね、飛んでくるミサイルを正確に捉えて撃ち落とすなんて、とても無理っぽい。
ステルスが実戦に使われたのも、湾岸戦争が初めてだったらしいですね。ん~、そんな前からあったのか、ステルス。私はX-ファイルで知ったぞ(恥)


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フライト・プラン [映画[2006]]

出演:ジョディ・フォスター、ショーン・ビーン、ピーター・サースガード、エリカ・クリステンセン他

監督:ロベルト・シュヴェンケ

原題:FLIGHTPLAN                       2005年 アメリカ

夫の突然の死に呆然とする女性・カイルは、6歳になる娘を連れ、自身の故郷であるアメリカに向かうためにジャンボ旅客機に乗り込む。この最新鋭の旅客機は彼女も設計に携わった為、構造の細部に亘るまで知り尽くしていた。
そして離陸後、空いてる座席で眠り込む親子・・・・・が、カイルが目を覚ましたとき、娘ジュリアの姿が消えていた。ただ消えていただけではなく、搭乗した痕跡さえも跡形も無く消されていたのだ。子供連れということで一番最初に搭乗した2人なので、周りの乗客に見られる事もなく、更に近い座席にうるさい子供連れが居た為に、静かに座っていたジュリアに注意を払うものは居なかった。搭乗口で彼女らを迎えた客室乗務員も、記憶が曖昧だ。

飛行機の構造と航空法に詳しい彼女は、乗務員達に徹底的に航空機内を探させるが娘は見つからない。パニックを起こし騒ぎ出す彼女の前に現れたのは、私服航空保安官のカーソンだった。一時は彼女の言い分を認め、航空機内を徹底的に調べる権利を与えるが、パニックや疑いの目が乗客に向けられるに付け、カーソンはカイルを拘束せざるを得なくなる。

そして、機長から彼女にもたらされた情報が更に彼女を混乱の海に深く沈めてゆくのであった・・・・・。その情報とは、ジュリアは6日前に夫と共に死亡したというものだった。

真実はどこにあるのか?カイルは正気なのか?犯人の狙いは何なのか???忽然と消えて居なくなったジュリアは、実在するのか・・・・・
乗客・乗務員全員を敵に回した、カイルの孤独な戦いがはじまった・・・・・


妄想オチじゃなくって、ほんとーに良かった~ぁ。ついでに、ショーン様が悪人じゃなくって、ほんと良かったです。いつ犯人側に寝返るか、ドキドキしながら観てたもんで、本筋を追い損ねそうになってしまった(笑)・・・でも、これってショーン・ビーンを使わなくっても良かったんじゃないの??ってな中途半端な役でしたね。というか・・・・悪役のイメージが強いからってことでキャスティングされたのかな??とか余計なことを考えちゃいます。

航空機製造業界が絡んだ陰謀モノ?とも予想しましたが、これもハズレてしまいました。

駄作の臭いを嗅ぎ取ってたので、ちょっとドキドキで観てたのですが、なんか面白かったですよ。狙われる理由とか全然予測不可能だったし、犯人も想定外の人だったし。私の頭脳って・・・ヌルイ??

あのアイラインを妙に強調しちゃってる女性、存在を際立たせる為なのか何なのか、あのメイクはちょっとー・・・・・だって、素のままでも充分目ぇ大きいじゃないの。

それにしても、この飛行機デカ過ぎです。これが飛ぶんだもんね~。すごいよ。

でもさ、この親子が眠らなかったらどうしたんだろうね??それとも、描かれてなかっただけで、睡眠薬とかを盛られてたわけ??


ピーター・サースガードぉぉぉ・・・・・おいおい(泣いてます・・・笑)


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秘密のかけら [映画[2006]]

出演:ケヴィン・ベーコン、コリン・ファース、アリソン・ローマン、レイチェル・ブランチャード他

監督:アトム・エゴヤン

原題:Where the Truth Lies     2005年 カナダ・イギリス・アメリカ合作

至極のミステリ仕立てで、とてもおいしい物語?甘い邦題から、何やらうきうきした印象を受けるものの、内容はなんともハードなR映像がちらほら・・・

新進気鋭の女性ジャーナリストのカレンは、自身の成功へのステップにする為に、15年前に人気絶頂の時にコンビを解消したエンタテイナー、ラニーとヴィンスの解散の謎に迫りその暴露本を出版しようとしていた。ラニーには自分も手記を執筆中だからと取材を断られるが、ヴィンスからは法外な取材料の要求を呑むことで許可を得ることができた。

彼らは全盛期にはチャリティのテレソン番組(24時間テレビ?)でホストを務めるほどの人気者だったが、ラニーは女癖が悪くヴィンスも問題を抱えていたのだ。

少女時代のヒーローであった彼らの本性を垣間見るうちに、失望がカレンを襲う。それでも、コンビ解消が決定的となったあの夜、彼らの間に何が起こったのか真実を探る為に、彼女は執拗に食い下がる。

15年前のその夜、マイアミで行われたテレソン終了後、ニュージャージーにある彼らの宿泊する部屋のバスルームで、全裸の女性が死体で発見されたのだった。しかもその女性は、彼らの顔なじみであった・・・・・

謎の迷宮にはまり込んだカレンは、何者かによって巧みに真実とは別の方へと導かれてゆく・・・・・


最初どーんな理由があって殺されなければならなかったのかと思ったのですが、やはーり、殺される側にもそれ相当の理由があったのですね。
欲はかかないでいよう・・・・くわばらくわばら(笑)

ケヴィン・ベーコン、危険だな~。最近危険系の役者が目に付くなぁ。これでは完璧な悪役ではなかったけど、やんちゃが過ぎる人の役ではあったよね。
彼は実のお兄ちゃんと、『ザ・ベーコン・ブラザーズ』という名前で音楽活動もしているらしい。
私は『激流』あたりの悪役っぷりが好きなんですが、、、、、年取って更に危険度を増してゆく彼・・・・どこまでいっちゃうんだろう・・・・・

コリン・ファースは、今まで観たことのなかったような役柄ですよ。ちょっと意外。

この殺される女性(レイチェル・ブランチャード)とカレン(アリソン・ローマン)の顔がなんだか似てて、どっちがどっちだかちょっと分からなくなる時がありました。ちょっと混乱。それも計算の上なのでしょうかね。

舞台が1970年代前半ってことで、ファッションなんかも70年代なんですよ~。斬新だったり保守的だったり、もうごちゃ混ぜな感じがいいですね~。

ところで、ファースト・クラスに乗ると、あんななの??!!うわ~ええなぁ~。飛行機は窓際を予約しちゃうお子ちゃま感覚の私ですが、あんな工夫が隠されてるなら、真ん中の席もいいなぁ~。ってゆうか、そうゆう造りになってるのはファーストクラスだけでしょうけどね。しかも、一生乗る機会無いだろうけど。


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真夜中のピアニスト [映画[2006]]

出演:ロマン・デュリス、ニール・アルストラップ、リン=ダン・ファン、オーレ・アッティカ他

監督:ジャック・オディアール

原題:DE BATTRE MON COEUR S’EST ARRETE   2005年フランス
   (THE BEAT THAT MY HEART SKIPPED)

『マッド・フィンガーズ』のリメイク作。

暴力にまみれた現実に苦悩する一人の男の物語。

トムは友人と組んで、不動産ブローカーとして働いている。建物を不法に占拠する移民などを暴力によって追っ払い、転売して利益を得るという汚れた仕事だ。時には同業の父の手伝い(これまた汚れた仕事)もしている。
だが彼は、そんな毎日に行き詰まりを感じていた。

そんな中、彼は偶然にも亡き母(ピアニスト)のコンサート・マネジャーをしていたフォックス氏と再会する。彼からピアノを続けてるのか?と問われ、つい『はい』と答えてしまった彼は、フォックス氏からピアニストのオーディションの機会を与えられる。10数年前に辞めたっきり、ピアノには触っていなかったトムは、早速ピアノの猛練習を始める。が、傍で指導してくれる人が居ないために、彼は限界を感じていた。そんな時に偶然の流れから、中国人留学生のミャオの指導を受けることになった。が、彼女はフランス語が殆ど話せず、言葉の壁を抱えたレッスンがはじまった。

一方では、今までのとおり仕事もこなしていた彼だったが、嘘や暴力だらけの毎日に嫌気が差し、どんどんピアノのレッスンにのめり込んでゆく。そんな彼の姿を快く思わない父や仕事仲間達。様々な場面で、感情の行き違いが起こる。

それでも、ピアノのレッスンは続けるトム。つまづきながらも、少しずつ上達をみせる。何度も何度も失敗しながらも、確実に前を向いているトムに、最初は戸惑い気味だったミャオも、次第に自然に打ち解けてゆき、演奏の繊細さを彼の指に甦らせる。

そしてやっとこぎつけたオーディションの日。いつになく緊張してしまった彼は、練習ではすんなりと弾けるようになってた箇所で、何度もつまづいてしまう。何度でも待つよという言葉をさえぎり、彼は会場を飛び出してしまう。
そして向かった先は、父親の住む家。がしかし、そこには変わり果てた父親の姿が・・・・・・・

ピアノも父親も奪われたトムは・・・・・


ロマン・デュリス・・・・・・危険すぎるんですけど。このパンフに載ってる彼が、とんでもなく危険なんですよ!!それはありえるのか??な組み合わせのファッションに伸びすぎたヒゲ、クリクリカールした天然パーマな頭・・・・・ヤバすぎです(笑)世の婦女子はこれ見たらイチコロでしょう(笑)
・・・映像で観る彼は、それほど魅力的には見えないんだけどなー・・・(笑)
それはともかく、ロマン・デュリス、一度は失いかけた夢に向かって努力して、それでもやっぱりダメで、全てを失って崩れ落ちてゆく男を、すっごく上手に静かに演じてたと思います。

このパンフレットは凝ってます。まるで楽譜ケースのような造りなんですよ。なかなか考えてますね~。芸が細かい所がいいです。

これ、邦題がピアニストだから、「プロのピアニストが主人公でー・・・」とか考えてしまいますが、演奏される曲はほぼ1曲だし、全曲通して演奏されるわけでもないし・・・・・素敵な演奏が聴けるかな??な期待はしないほうがいいですね。
でも、彼本人が演奏してるみたいですね。お姉さんがピアニストらしく、猛特訓を受けたらしいです。

彼の作品もこれから続々公開されてゆきますね~。ん~、楽しみ。


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プルーフ・オブ・マイ・ライフ [映画[2006]]

出演:グウィネス・パルトロウ、アンソニー・ホプキンス、ジェイク・ギレンホール、ホープ・デイヴィス他

監督:ジョン・マッデン

原題:proof                           2005年 アメリカ

数学史に残る功績を多く残しながらも、あまりにも天才すぎて仕舞いには精神を病み、世間から離れて生活をしていた偉大な数学者のロバート。
娘のキャサリンは、そんな父を気遣い自分の夢を諦めて父親の面倒を見ていた。
が、父の突然の死により、彼女自身も精神のバランスを崩すことに。
悲しみと遺失感を抱え、自分の世界に塞ぎこむキャサリン。そんな彼女を心配しそこへやって来たのは、かつて彼の元で学んでいた数学者のハル。そして、彼女一人に父親の面倒を看させ、自身は通貨アナリストとして活躍しているやり手の長女クレアだった。
ハルは、ロバートの未発表の研究ノートを探し出す為に、クレアは贖罪の意味をこめてキャサリンの今後の面倒を引き受けるために。
キャサリン自身の感情などは、誰も考えはしなかった。

次第にハルと絆を深めていったキャサリンは、彼を信頼して一本の鍵を渡す。それは、亡き父の机の引き出しの鍵だった。そしてそこには、世紀の証明が記されたノートがあったのだ。
が、実はそれは父ロバートではなく、キャサリンが解いたものだった。
自分のノートだと主張するキャサリン。だが、数学を専門的に究めたわけでもないキャサリンの言葉を信じるものは居なかった・・・・・


世紀の発見をしたのに、一番認めてほしかった父親に、そのノートを差し出す事が出来なかったキャサリン。ん~、親を超えてしまった子供の苦悩です。
その上、信じて欲しい時に信じてもらえず、更に苦悩が待ち構えているとは・・・。自分の発見は、自分にとっても周りにとっても良かったのか否か。
そんな難しい役柄を、グウィネスがとっても巧く演じていたと思います。

アンソニー・ホプキンス。ん~、しぶい。こんもりと太っちょの、ただのアメリカのおっさんになってしまっても、やはり渋い。

ジェイク・・・ん~、絵になるねぇ。但し、動いたり喋ったりしなければの話。別に演技が下手というわけではないですが、彼は眺めるのに適してる素材なのかしら?あ、でも次回作の『ジャーヘッド』と『ブロークバック・マウンテン』には期待してますけど。楽しみ~!

ギャガが出してるフリーペーパーのこの作品版で、おもしろい記事がありました。この作品とは全然関係ないのですが、天才役を演じた歴代の俳優の記事がありまして、その中にマット・デイモンの名前が。その彼が、問題作『チーム☆アメリカ』でおバカな役になってしまったのは、出来上がってきたマリオネットがあまりにも彼に似すぎていて、且つどう見てもバカにしか見えなかったから・・・という、信じ難いオチ(笑)。でもまぁ、本物のマットは賢いって皆知ってるからいいんだけどね。

これ、公開の次の日に行きました(約1ヶ月前じゃん)。で、来場者プレゼントがありまして、コクヨのノート『パラクルノ』を頂きました。初日はエスティ・ローダーの香水だったみたいですが、貰うならノートかなってことで。で、このノート、凄い。ご存知でしたか?こんな凄いノートの存在!!デザインも個性的(+使いやすい)だし、値段もこれまた凄い!!ただ、ノート一冊に500円出せるかどうか・・・


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ディック&ジェーン 復讐は最高! [映画[2006]]

出演:ジム・キャリー、ティア・レオーニ、アレック・ボールドウィン、リチャード・ジェンキンス他

監督:ディーン・パリソット

原題:FUN WITH DICK AND JANE           2005年 アメリカ

痛快リベンジ・ムービーです。

昇進した途端に会社が倒産し、しかも広報関係の部署に昇進していた為矢面に立たされた挙句に何もかも失ってしまった男が、ついには強盗に成り果てて、自分達を騙した張本人に痛快なしっぺ返しを食らわす物語。

ディックは脳天気だ。郊外の住宅地に妻と息子の3人で暮らし、愛車はBMW。贅を凝らしてはいないが、そこそこ中流の上という暮らしぶりをしている。雇われてるハウスキーパーはラテン系の為、息子は自然にスペイン語がぺらぺらに。(これが後に災いする)
そんな彼に昇進の話が舞い込む。コミュニケーション部部長の座だった。舞い上がった彼に早速仕事が。それは生放送の経済番組に出演することだった。
詳しいことを聞かされてない彼は、ホスト役の経済評論家の質問に対ししどろもどろの回答しかできず、更に何も考えずに会社は安泰であるときっぱりと発言してしまう。

が、安泰なんかじゃなかったのだ。社長はここ数年来会社の資産を全て個人の口座に移し、計画倒産を企てたのであった。
が、それには一切気付かない彼。とりあえず、残りの貯蓄で生き延びられるだけともがくが、事態は一向に改善されず、庭の芝生は剥がされて、家具や電化製品も売り飛ばし、なんとかしがみつくように生活していた。

一気に何千人の解雇者が出た為、再就職はし烈な戦いだった。昨日の友(元同僚)が今日の敵になってるのだ。
テレビ出演のせいで顔が知れ渡り、なかなか再就職もままならない彼。贅沢言わずに、その日の食い扶持を稼ぐ為に果敢に色々な仕事にチャレンジする彼だったが、全て長続きしない。

そしてとうとう強盗にまで落ちぶれる破目に・・・

彼がこんなに困っているのに、のん気に趣味の狩猟に興じる元社長。
怒りに燃えた彼の前に、妙な助っ人が現れる・・・・・


うわ・・・パンフに『花くまゆうさく』さんの、シュールな4コマ漫画が付いてるよ~。しかもこれって・・・・・ハゲとアフロだよ!?ぇえ??あれ??(笑)

ついでに、パックンマックン(誰?)がコメントしてるんですが・・・英語でしゃべらナイトのコントしていた人たちね。ぬぬ??パックンは意外や意外、ハーバード卒の秀才だったのか~。って関係ないって。

やっぱり大好きだな~、ジム・キャリー。
めっちゃくちゃはやってないけど、人間の役だけど・・・・・がんばってたよね。

アレック・ボールドウィンは・・・・いやだいやだ、観る度にオッサンになってくよ。(涙)

ティア・レオーニもいい味だしてるし、リチャード・ジェンキンスもすごく良い。曲者感たっぷりです。

どんなリベンジをしてくれるのかな~って期待してたら、なんとまぁきれいなリベンジでしたね。彼だけがスッキリして終わるんじゃなくって、同じように困った境遇の元社員をそっくり救う形を見つけるんだもん。すごいよ。


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綴り字のシーズン [映画[2006]]

出演:リチャード・ギア、ジュリエット・ビノシュ、フローラ・クロス、マックス・ミンゲラ他

監督:スコット・マクギー&デヴィッド・シーゲル

原題:BEE SEASON                     2005年 アメリカ

スペリングに対して天性のひらめきを持ってる女の子が、スペリングの大会をどんどん勝ち進むのをきっかけに、歯車がかみ合わなくなった家族の葛藤を描く。

誰もが羨むような完璧な家族、ナウマン一家。父は大学で宗教学を教え、母は科学者であり、兄は学業抜群。父の関心は常に兄の将来に向けられており、妹のイライザは少し寂しい思いを抱えていた。校内のスペリング大会で優勝しても、その事を両親に打ち明けられないでいた。

そんな内気な彼女でしたが、圧倒的な強さで地区大会を見事優勝し、そのまま次々予選をクリアし、ついには全国大会まで勝ち残りました。

そんなイライザに、父の関心が向く。宗教学を教える父アーロンは、ユダヤ教神秘主義のカバラに傾倒しており、かねてから文字に対する並々ならぬ関心があった。
父は、文字と心を通わしてるかのような娘に、いつしかスペリング以上のものを求めるようになる。

と、それと同時に母の様子がいつもと違う。だけど、その事には誰も気付かないでいた。
母は幼い頃目の前で両親の死を目撃し、それがトラウマになっていた。そして、後に知り合ったアーロンの影響でキリスト教からユダヤ教に改宗し、彼の説くカバラの神秘が自分の心を修復してくれると信じて、それを違う方に解釈していた・・・・・


予告を観た時は、もっと自分勝手な父親が原因になってるのかと思いましたが、この父親はどこにでもいそうです。普通の良いお父さんって感じ。
でも、自分にあまりにも自信があるあまり・・・・・周りがよく見えなかったのかも。それか、自分で作り上げた『仲良し家族』の景色が見えていたのかも。

表面上何の問題も無い、というか逆に良くできすぎてたりすると、その結果だけで満足してしまい、深いところにしまわれた感情などには関心を払わなくなるのかな?上手くいってるのになにもわざわざ・・・・って感じなのでしょうか?
上手くいってるうちは良いけど、一旦歯車が狂いだすとどんどん悪い方にしか進まないですよね。現実の世界でもよくあることです。こう考えると、子供にしてもパートナーにしても、多少の問題があった方が良いということですかぁ?(笑)

大会に出場って、本来ならば家族を一つにまとめて盛り上がる時なのにね。皆から褒めてもらえる絶好の機会だったのに。かわいそう。
でも、最後わざと間違えた答を出したイライザ、満足そうでしたね。

ネタバレを少々すると、これはバラバラに壊れてしまう家族を描いたものではないです。この家族は、少しずつ修復してゆけるのでしょう。とても難しい道のりでしょうけど。


日本の漢検とは全く別ものですよね?(笑)
スペリング・コンテストというと、どうしても思い出してしまうのが、海外ミステリの人気長寿シリーズの『シャム猫ココ』のシリーズですね。今月の下旬に新刊が出る予定で、それも楽しみ~。
語彙の少ない私、久しぶりにスクラブルしたくなりました。(語彙が少ないから続かないけど・・・)


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THE 有頂天ホテル [映画[2006]]

出演:役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、原田美枝子、唐沢寿明、津川雅彦 他

監督:三谷幸喜

年の瀬が押し迫ったとあるホテルで繰り広げられる一夜の騒動を、スピード感抜群のコメディータッチでつづります。

年末のホテルは大忙し。カウントダウン・パーティーの準備に余念の無い副支配人たち。名誉ある賞の授賞式も行われるとあって、ホテル内は上を下への大騒ぎ。そこにもってきて、混乱に拍車をかけたのは、巷を賑わしている汚職政治家の滞在だった。ホテル側は沈黙を守っているのだが、マスコミが張り付いて外でも大騒ぎ。

混乱に乗じて、お客様の衣服盗難があったり、イベント出演者(?)の失踪事件、更にはコールガールまでもが乱入してきてもう大変。何事も無く新年を迎えるのが、副支配人新堂の望みだったが、どうやらすんなりとは叶えさせてもらえないらしい。

そんな中、彼の別れた元妻が夫とともにホテルに滞在してる事が分かる。慌てふためき、ついつい見栄を張ってうそをついたのがきっかけになり、そのうそは雪だるま式に大きくなり、取り返しのつかないことに・・・

一方いよいよ進退窮まった政治家、武藤田。逃げ隠れの生活に嫌気がさしているのだが、往生際が悪く、現実逃避ばかりしていて話にならない。
偶然にもこのホテルには、彼のかつての愛人で、週刊誌にも載ったことのある女性がホテルの客室係として働いていた。男気のない武藤田に呆れかえる彼女はとっくの昔に彼の事は吹っ切れてるのだが、それとは関係なく、彼女は彼女で別のトラブルを引き寄せてしまうことに・・・。

果たして大混乱の大晦日を無事に乗り切り、新年を迎えることができるのか?


小ネタ満載っ!!!笑いっぱなしです。もう、ものすご~く楽しんで作ってますね。三谷作品、好きなんですよ、あの笑いのセンスが。これも見事にはまって、大爆笑。

皆個性派ぞろいで素晴らしいのですが、特に松たか子が凄かったです。私の中でイメージ一新。

頭部の特殊メイクで挑んだオダギリジョーは、全然彼だってわかんないって(笑)。
特殊メイクではないけど、唐沢寿明の1:9分けに至っては、もう似合いすぎて。
服を盗まれた人、最後の方で無事に戻ってくるのですが、あれって・・・・・無理がありすぎませんか??(笑)

とにかく、笑える映画です。


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歓びを歌にのせて [映画[2006]]

出演:ミカエル・ニュクビスト、フリーダ・ハルグレン、ヘレン・ヒョホルム、レナート・ヤーケル他

監督:ケイ・ポラック

原題:Så som i himmelen  (AS IT IS IN HEAVEN) 2004年 スウェーデン

トラウマを抱えた著名な指揮者が、健康上の理由から人気絶頂の時に引退を余儀なくされ、トラウマの元になった村へ引越し、自分の心の殻を破ろうともがく物語。

指揮者ダニエル・ダレウスは、幼少の頃に受けたいじめが原因で、対人関係を上手く築けないでいた。が、指揮者としての才能はピカイチな為、彼のスケジュールは8年先までぎっしりと埋まっている。
彼の指揮は全身全霊をささげたような激しいもので、時には興奮しすぎて鼻血を吹き出しながら指揮したりしてました(楽員は最初はびっくりするだろうな~)。とても情熱的なのですが、ある時演奏の合間に心臓発作で倒れ、その発作が元で安静を強いられることになり、彼は何故か良い思い出など一つもない幼少時代を過ごした村へ引っ越すことを決意する。

音楽界へのデビューを機に名前を変えていたので、いじめられっこだった昔の自分と気付く人はいなかった。
そして、廃校になった村の小学校を買い取って越してきた彼。新しい希望に満ち溢れながらも、何から手を付ければ良いかわからず手探り状態で自分の道を探し始める。

そこへ、著名な指揮者が村へ来たという噂を聴いて、牧師が彼を訪ねてくる。村の聖歌隊の指導をしてほしいと、お願いに来たのであった。音楽関係の指導は一切行わないと頑なに拒否するダニエルだったが、村に買い物に出た際に雑貨屋に無理強いされて、訳のわからぬうちに聖歌隊の見学にいく約束をさせられてしまったのでした。
そして、軽く感想を言うだけ・・・のつもりが、プロ魂が災いして(?)聖歌隊の正規の指導者として彼らの改革に挑むのです・・・・・

でも、問題は歌の技術だけではなかった・・・・・


ハッピーエンドの物語でもないし、解決しない問題も残されてますが、どこにでもあるような寒村の生活を生き生きと描き出し、すごくよくまとめてたと思います。

問題を抱えた一人ひとりの気持ちが細かく描写されてるので、それぞれの気持ちが理解できたし、共感してしまうところもちらほら。

ダニエルの指導(歌の指導は初めて)により、『自分の声』というものを探し当て、そしてそれを更にたかめてゆく村人達には、笑顔が満ち溢れています。一風変わった指導法の為に、反発する人も勿論いますが(自分が中心になれないからとか、自分の人気が落ちてるからとか)、大多数はその開放感に浸り歌うよろこびを実感してゆきます。そして、それによって自信をつけた彼らは、自らの問題にもまっすぐに向き合ってゆくのです。

ダニエルはとっても慎重なんです。一歩前に出たいのに、どうにも踏み切ることができない彼。観ていてもどかしくてもどかしくて・・・

新しいことに楽しんで挑戦する人、反感ばかり募らせて楽しめない人・・・これはとても勉強になりますね。何であれ、心から楽しまなきゃって気分にさせられます。たとえ敵ができても、相手が権力に訴えようとも、まっすぐな気持ちでいれば、解ってくれる人は解ってくれるんですよね。

本国スウェーデンで大ヒットして、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた作品です。
公式HP--→ http://www.elephant-picture.jp/yorokobi/
ガブリエラの歌、いいですよ~。


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CUBE ZERO [映画[2006]]

出演:ザカリー・ベネット、デヴィッド・ヒューバンド、ステファニー・ムーア、マイケル・ライリー他

監督:アーニー・バーバラッシュ

原題:CUBE ZERO                        2004年 カナダ

これも、ライオンズ・ゲイト・フィルムズ製作ですねぇ。(問題のあるものを度々配給する、懐の深い会社)

実は私、1も2も完全に理解してないんですよ。なのに、復習もせずにこれを観てしまいましたー。でも、なんとなく解ったような気がするのは・・・気のせいでしょうか??

物語は、またまたCUBEから始まっちゃいます。立方体の密室で、各面に次の部屋へとつながるハッチがある。一度ハッチが閉じたら、次に開けた時に同じ部屋に繋がるとは限らない、魅惑のトリック・トラップワールドだ。しかも、各部屋には『死のトラップ』が仕掛けられてることもたまにある。センサーが感知した途端に、硫酸やら灼熱地獄やら針地獄やらが襲ってきます。

トラップにひっかかり、溶解液シャワーを浴びる被験者。肉がボロボロと剥がれ落ち、最後には形も無くなり溶けきった身体・・・それをモニター画面で見ている2人の男が居た。見たところ身なりなどは被験者達のそれと変わらぬ、胸に名前の縫い取りのあるつなぎを着ているが、彼らは幹部の間接的指示に従って、CUBEの管理と運営(?)を担当していた。
目の前で繰り返される惨劇に、無関心を装う2人だったが、ある女性の脳波をとるために彼女をモニターに映し出した途端、下っ端のウィンは激しく反応する。
どこかで見た覚えがあるのか、それとも気のせいなのか?気になって仕方ない彼は、規則を大幅に無視して彼女の事を調べ始める。同僚のドッドは、そんなウィンの行動を危ぶんでいた。
管理室のメンバーは他にもう2人居るはずなのだが、長期休暇と病欠のために、ここ何週間も姿を見せてない。それに関しても疑いを向けるウィンだったが・・・


前回でもこの管理センターっぽい所は映し出されていましたか?イマイチ覚えてないんですよね。今更だけど、復習しなきゃ。

もう、好奇心を顕にするんだもん・・・絶対マズイよー、とドキドキしながら観てたら、案の定CUBE行きだし。しかも自分から。あぁ、でもこのウィン役の人は好みかも~♪

これは・・・娯楽系処刑ゲームでしょうか?日本の仕置人ともタイプが違うし、かといって無差別に殺しまくるのでもないですし。後ろにとてつもなく大きな力が介在している感じでしたよね?軍を動かしてるみたいだし。でも、犯罪者だけでなく政治犯なども収容されてた所を見ると・・・ただ単に処刑を楽しんでるというのでもなさそうですし、う~むむ・・・

どのように接続したり切り離したりしてるのかと思ってたら、超ハイテクじゃないですか~。すごい。これはこれですごいです。パズルみたいに、自在に動かせるんですね。なんか実際にどこかの国では造っていそうですよね~。

設定なんかは、全然理解できてないのですが、概要みたいなものはコレを観て解ったような気がします。なので、今前作を観たらちょっとは理解できるかも。
でもね・・・・・これ、パンフレットが見づらい!!キューブの形に凝るのはいいんだけど、パタパタと不規則に繋がれてるのも素敵な演出なんだけど・・・・・むちゃくちゃ見づらいです。

悪役のマイケル・ライリーさん、いい感じ~。片眼用の眼鏡がこれでもか~ってくらい、よく似合ってます。いかにも、って感じ(笑)

公式HP--→ http://www.cube-zero.jp/


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ポビーとディンガン [映画[2006]]

出演:クリスチャン・ベイヤース、サファイア・ボイス、ヴィンス・コロシモ、ジャクリーン・マッケンジー他

監督:ピーター・カッタネオ

原題:Opal Dream           2005年 イギリス・オーストラリア合作
原作:ベン・ライス著 『ポビーとディンガン』アーティストハウス刊

ほのぼの感動系ファンタジーだと思ったら、ほのぼのシビア系現実的物語でした。
“21世紀の星の王子様”と絶賛された原作の映画化です。

オパール鉱山でひとやま掘り当てようと、オーストラリアのクーパー・ぺディに移住してきたウィリアムソン一家。オパール探しに夢中のお父さんと、彼と家族をやさしく見守りつつ家計を支える為に町のスーパーで働くお母さん、お兄ちゃんのアシュモルと妹のケリーアンの4人家族だ。

ケリーアンには他の人には見えないお友達、ポビーとディンガンがいます。現実の世界でお友達に馴染めないケリーアンの心の支えになってます。
でも、度を越しすぎるケリーアンの態度に家族はやきもき。特にお父さんは、どうにかこの空想癖を治させようとするのですが、寂しい気持ちを解ってるお母さんはそっと見守りたい考えです。

そんな中、お父さんは娘に現実のお友達とのふれあいをさせる為に、ポビーとディンガンを一日預かって、一緒に仕事に連れて行くことに。
アシュモルと採掘場所に着いた2人は、後部座席に座る見えないお友達の存在をすっかり忘れて、仕事を続ける。が、火薬の量を間違えた為に落盤事故が起きてしまう。なんとか軽い怪我だけで済んだお父さんなんですが、このごたごたでポビーとディンガンが行方不明になってしまうんです。

どうしてもと懇願されて、夜の採掘場にポビーとディンガンを探しに行くお父さんと兄妹でしたが、隣で採掘している男に泥棒していたと勘違いされ、お父さんは警察に捕まってしまいます。ありのままを話しても、娘をダシに言い逃れをしてるだけと受け取られ、裁判にまでかけられてしまいます。町の人々も泥棒と決め付けて彼ら家族に辛くあたります。

それだけでも不幸なのに、更にポビーとディンガンが居なくなってしまったショックから、ケリーアンの体調が崩れてしまい、日に日に身体が弱ってゆく。
なんとか妹の力になりたいと思ったアシュモルは、一人ポビー&ディンガン探しを始める。


夢は信じることによって現実になるんだ、信じる事が大切なんだというお話。

一攫千金の町なので、誰もが皆疑心暗鬼でスレた生活をしています。掘り当てれれば成功者としてこの町をあとにできるが、掘り当てれないままだと負け犬のまま。相手を思いやる気持ちなんかは、とっくの昔に捨て去ってる人ばかり。そんな中なので、子供にも容赦なく酷い仕打ちが待ってるし、とってもシビアなんですね。

残念ながら原作は本屋で何度も目にしてるのに、まだ未読なんですよね。
この架空のお友達をどのように表現するのかな?と思ったら、とっても素敵な表現の仕方でしたよ。観るものの想像力をかきたてる感じ。
最初はケリーアンの話を全く信じていなかった家族だけど、彼らがまず一つになって、そして町の「まだ戻れる位置に居る人々」を巻き込んで、ラストに向かうんですよね。
ポビーとディンガンが目に見える形で画面に現れなかったのは残念ですが、でもこの表現は巧かったとおもいます。

このお父さん!!めちゃくちゃジェラルド・バトラーに似てるんですけど(笑)
頭の中がオパール一色なので、自分勝手というのではないけどちょっと頑ななんですよね。その不器用な感じがとっても巧い~。
ドリル片手に岩を削ってる姿がたっくましくって素敵です♪

お子ちゃま2人、アシュモルを演じた男の子はごくフツーな感じなんですが、将来が楽しみなお顔立ちだし、ケリーアンを演じた女の子はこれまた巧いですよ。見えないお友達と遊ぶ所とか、すごく難しかったと思います。
このポビーとディンガンが大好きな棒付きキャンディー、これがむちゃくちゃおいしそうなんですよぉ~。普通にどこにでも売ってるキャンディなんでしょうが、チュッパ○ャップスとは違った感じ(ちょっと宇宙人の頭っぽい形なんです)で、食べてみたくなる・・・確かこの前売りには、このキャンディが付いてたのかしら?あぁ買っておけばよかったー・・・

そのあとこの家族やこの町の人々がどのようになっていったのかはわかりませんが、信じることの大切さを理解できた家族の絆は、強いものでしょう。

公式HP--→ http://c.gyao.jp/pobbydingan/


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