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ジャーヘッド [映画[2006]]

出演:ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー他

監督:サム・メンデス

原題:JARHEAD                     2005年 アメリカ

Ooh Rah!

一海兵隊員の目線で描く湾岸戦争(第一次)。

父親が海兵隊だった為に深く考えることなく入隊してしまったスオフォードは、訓練を終え狙撃兵として配属された。厳しい訓練を超え絶大なる自信をみなぎらせた彼は、斥候狙撃兵(超エリート)として実戦の地に赴くことになった。実戦に備え士気が上がる彼らだったが、いつまでたっても自分達の出番は回ってこず、灼熱の砂まみれのテント生活に、いつしか気持ちも身体もダレきっていった。

戦争は今や接近戦で血を流して行われるものではなく、ボタン一つではるか遠くに居ながら、味方に血を流させることのないまま終えることができる。
そんなことで、歩兵の出番は極端に少なく、彼らはただひたすら自分達の出番を待つだけだった。

そんな彼らは、クリスマスの夜にバカ騒ぎをしたり、アメフトをしたりして時間を潰していた。
そんな中、戦場に着いてから175日も経って、やっと進撃の時がきた。かの『砂漠の嵐作戦』だ。あまりにも間が開きすぎたために、実感が伴わない彼らだったが、突然始まった空爆に否が応でも目を覚まさないわけにはいかなかった。それに加え味方機からの誤空爆。そして、降りしきる油の雨。
そんな中で、彼らは空爆によると見られる、イラク人の無残な死体の山を目の当たりにする。

いまにも切れそうな張り詰めた神経を、彼らは精神力のみで維持してゆこうとする・・・・・


いい感じですよ。
兵士のいじられていない気持ちというのが出てるし、全て一人の兵士の目を通して撮ってるので、流れが掴みやすいし。
でもね、戦争の緊迫感がほとんど無いんですよ。まぁ主たる攻撃は戦闘機やら長・中距離ミサイルやらで済んじゃうし、地上戦部隊が後方待機に回されるのも仕方ないことなんですが、その為か、彼らには戦場に居るという自覚がまるで無い。うかれまくってます。

でも、味方による誤空爆(しかも死者が出てるし)やら、油田を爆破されたことにより降り続ける真っ黒な油の雨とか、シビアな面もちゃんとあります。その真っ黒な雨の降る中砂漠に穴を掘ってそこに寝るなんて・・・・・ぐえ~・・・考えられません。そういえば当時の報道で、原油にまみれた水鳥の映像がありましたよね。

ジェイクはじめ、ピーターやルーカスなどのイケメン(?)の丸刈り姿が観れるのが最重要ポイント。注目が、基地で迎えるクリスマス・パーティーのハチャメチャっぷりでしょうか?もう、ジェイクのサンタ帽踊りがなんともいえません。必見です。(全裸で股間にサンタ帽をひっかけて踊る)

ジェイクは、「プルーフ」ではちょっと印象が薄すぎましたが、これではしっかりとした力強さを放ってますね。って、軍人役なんだから当たり前??
「フライトプラン」で落ち込んだピーターは、なかなかクールな兵士?とか思ったら、やはりどんでん返し(笑)が潜んでたし。しかも、最後は死んじゃうし・・・ちょっとぉ、2作続けて殺さないでくれませんか??(笑)

音楽もいい感じです。かっこいい~ってだけじゃなくって、とってもクゥ~ル。

Ooh Rah!(ウーラー)というのは、海兵隊に古くからある言葉らしく、その意味は『No以外の全て』ということ。『サー、イエッサー』などの返答などと同様の用途でしょうか??え?全然違う??
このウーラー!という掛け声は、1年前にはまってしまったバレエを思い出させますねぇ。確かあれでも『ウーラー!』と掛け声を出してたような・・・??

特に作品の中盤以降で三等曹長(ジェイミー・フォックス)がこのセリフ(ウーラー)を言うところは、軍人のクレイジーな感じがすごく出てますよ。(予告編でも流れてます)。もう、むっちゃくちゃぴったりの配役でしたよ。

もう、嫌々軍に入った人とか、根っからの軍人とか、様々な人が所属してるんですね。どうしようもないアホとか、どうしようもないマザコンとか(笑)
武器を扱うのに、取り説を活用してるとことかも面白かった~。
あと、ガスマスクを着けてお決まりのダースベイダーごっこを始めるのは笑えます。

でも・・・・湾岸戦争。この映画からは、大人対子供ってな感じのお遊びっぽい印象しか得られないですねぇ。なんというか、アメリカ及び多国籍軍側が強すぎるような・・・・・。でもまぁクレイジーな軍人バカばかりではなく、そもそもフセインに武器を与えたのはアメリカだ、的な発言をしてる兵士も居たし、全部が全部狂ってるわけではないみたいです。でも、兵士間では政治的発言は嫌われてるみたいだけど。

厳しい訓練を乗り越えて、やっと実戦に赴いたのに、破壊力満点の大量殺戮兵器(核ではない)の前では、どんな凄腕のスナイパーも出番は無いんですよね。戦争でお前達の力が必要だと言われてひたすら訓練に打ち込んできたのにね~。そりゃ溜まるものもあるでしょう。

湾岸戦争って、地上戦に突入してからたったの100時間で、イラク側が降伏しちゃったみたいですね。やけにあっさりと。空爆などはなんか長い間してた印象があったのですが・・・・。ミサイルを待ち受けて防御するパトリオット地対空ミサイルですが、あんまり役に立たない代物みたいですね。そうですよね、飛んでくるミサイルを正確に捉えて撃ち落とすなんて、とても無理っぽい。
ステルスが実戦に使われたのも、湾岸戦争が初めてだったらしいですね。ん~、そんな前からあったのか、ステルス。私はX-ファイルで知ったぞ(恥)


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TB返しに参りました。
あれ、「Ooh Rah!」って書くんですね。ひとつ勉強。
そうそう。ピーター・サースガードとジェイク・ギレンホールは
撮影前から友達だったって知ってました? 
ピーターの彼女ってジェイク姉のマギー・ギレンホールで、
この2人は数年前から恋人同士なんだそう。
だからピーター&ジェイクは、撮影中はもっと友情UPするだろうと
思ってたみたいなんだけど、撮影自体も過酷だったらしく、
一時は険悪なムードになりそうになって、焦ったんだとか。
by (2006-02-17 16:59) 

まみりん

おりょんさん、こんばんは~!nice&TBありがとうございます。
観ていてウーラーばっかりが気になっちゃって(笑)
シビアなのに面白く観れた作品でした。

ピーター&ジェイクのお友達情報(+お付き合い情報)、まったく知りませんでした。ジェイクに比べてピーターは年取ってる気がするのですが・・・(笑)・・・でも、マギーの顔が浮かばない・・・後で出演作をチェックしてみますね。
でも・・・一時険悪って・・・笑えますね~。焦ってるとこも笑えるし!!
by まみりん (2006-02-17 20:57) 

こんばんは。
戦争映画独特の緊迫感みたいのが無いのに、何故かもの凄くリアルな戦争映画な印象を受けたのは、やっぱり実際現場にいた兵士の生の声&リアルな現実だからなのか。
Ooh Rah!はなるほどね。そんな意味があったのですね、知りませんでした。
ジェイクはなんだかあの眉毛に馴染めないのですが(笑)、ジャーヘッドは似合っていたような(笑)、ピーターも似合っていたような(笑)。
世界1の米海兵隊もまったく出番無しの近代戦争での、ある海兵隊員の物語でしたね。なかなか面白かった!!
間違って2つもTBしちゃったよ、すいません。
by (2006-02-18 00:06) 

まみりん

トチオさん、おはようございます。nice&TBありがとうございます。
緊迫感は全然でしたね~。でも、生の戦争っぽい印象を受けました。
上映中は不謹慎にも笑ってしまえる箇所がたくさんあって・・・(困)
ジェイクの眉毛って・・・・毛虫みたくって抵抗がありますか??ほんと、密度の濃い生え方ですよね(笑)

役者の皆さん、さっすが身体を鍛え抜いていて、かっこよい筋肉っぷりでした。
(TB 1こ消しますね)
by まみりん (2006-02-18 09:16) 

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