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ぼくを葬る [映画[2006]]

出演:メルヴィル・プポー、ジャンヌ・モロー、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ他

監督:フランソワ・オゾン

原題:Le temps qui reste (TIME TO LEAVE)  2005年 フランス


新進気鋭の売れっ子フォトグラファーのロマンは、撮影中突然倒れてしまい、検査の結果全身に癌が広がっていることがわかった。このまま治療を受けない場合の余命は3ヶ月。ロマンは31歳だった。
手術による切除は無理としても、僅かながらでも可能性の残ってる化学療法を医師にすすめられるが、彼はそれを頑なに拒む。

突然の余命宣告に身体の力が抜けてゆくロマン。

彼は、一緒に暮らしている恋人のサシャに別れを切り出す。突然何の説明もなく一方的に別れを告げられて戸惑うサシャだったが、売り言葉に買い言葉で取っ組み合いの喧嘩にまでなってしまう。
・・・心の中ですまないと詫びるロマン。

彼は久しぶりに両親の家を訪ねる。そこには昔から折り合いの悪かった姉のソフィも子供たちを連れて戻ってきていた。なんとか話を切り出そうにも、いつもの悪いクセで姉に絡んでしまったロマンは、気まずい雰囲気の中、早々に引きあげることに。
父親と2人で車に乗るも、自身の病気のことを告白できなかったロマン。やるせなさに、ただ涙だけが流れてゆく・・・

そんなロマンが次に向かったのは、祖母の住む田舎の家。
彼は祖母には何のためらいも持たず、病気のことを打ち明けることができた。
『おばあちゃんはもうすぐ死ぬだろう?だから僕と似てるんだよ』と屈託無く語るロマンに、祖母は『今夜2人で一緒に死のう』と持ちかける。

祖母の家に行く途中で立ち寄ったカフェで知り合った女性に、帰りも偶然会ったロマン。そんな彼に、彼女は意外な依頼を持ちかけてきた。突飛すぎる依頼にその場では断るも、その後もその事は彼の頭から離れなかった。

仕事を休職したロマンは、残された日々を死と向き合うことで過ごしていった。
あと3ヶ月・・・・・彼は未来に対して大きな決断をする。


余命宣告を受けた主人公が、残り少ない人生で大切なことに気付き・・・というような展開を予想していたので、正直びっくりな展開でした。まさかブロークバック的(笑)展開になるとは・・・(なので、R-15)

でもね、いろいろと考えさせられる作品でしたよ。
若いのに逝かなきゃならない運命。まだまだやりたいことが沢山あるのに・・・

自分の『死』を受け入れることなんて、容易にはできないですよね。心を決めて死への道のりを歩んでゆけるなんて、この主人公はすごいと思いました。
もし自分が告知されたとしたら・・・・・きっとむちゃくちゃ取り乱して、収拾がつかなくなるんじゃないかな~。その場はなんとかしのげたとしても、それから始まるカウントダウンに耐えれるほど強くないし、未練が大きすぎるし。
生まれたときからカウントダウンは始まってるって言われれば確かにそうなんですが、やはり生に対する執着って、、、生まれちゃいますよね。

それに、一番大切な恋人(♂)を哀しませるのがイヤだからって、真実を告げないで別れるなんて・・・・私じゃダメだな。追いすがってしまうよ、絶対(苦笑)

これ、ポスターとかでは子供と一緒に寝てるシーンが出てるんですが、実際にはそれ無理ですよね。結局あれから何ヶ月生きながらえることができたのかは分かりませんが、それは無理だったはず。

とにかく、彼の最期のむかえ方が・・・・・理想的なのか、それともはた迷惑なのか。迷うところです。
切なすぎるよ。


題材が重いのでこうゆう発言は不謹慎ですが・・・これ、主人公がめちゃくちゃいい男!!ついでに彼の恋人役もなかなかナ~イスっ。
『マシニスト』ほどではないにしても、役柄上激ヤセしてるんですが、それでも素敵なの。

公式HP--→ http://www.bokuoku.jp/


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コメント 10

こんばんは~
オゾン監督の作品は好きなんですが、相変わらずミニシアター系映画はなかなか観れず。なので本作も未見。
ホラーが続いていたと思ったら、この前の記事の『ある子供』となんだかミニシアター系な感じになってきましたね。幅広さに拍手!!
by (2006-06-28 02:27) 

Kitty

はじめまして。
Time To Leaveの題名で見ました、ぼくを葬る。
一定に保ったトーンの中ですごく感動し、いろんな人の感想も聞いてみたい!ってことでTBさせていただきました。
帰国したとたん東京での公開が終了してしまったので、DVDを心待ちにする日々です。
by Kitty (2006-06-28 12:18) 

うるる

わ~~、これめちゃくちゃそそられますね。
まみりんさんの「不謹慎ですが・・・」以下のコメントのおかげで公式サイト→予告編にたどりつくことができました。
でも、こ~ゆ~の田舎ではやらないんですよね。
DVDが出たら忘れないように借りなきゃ。忘れてそうだったら教えてね(と今から頼んでおこうっと)。
by うるる (2006-06-28 12:44) 

まみりん

トチオさん、こちらにもありがとうございます。niceもありがとうございます。
ある子供なんて、いったいいつ観たんだ?ってくらい前に観た作品です。似たような傾向の記事をまとめて出した方が書きやすいかな~とか思ってるんですが・・・だいたい、ナルニアとかキングコングとか、まだ書けてないし(笑)

Kittyさん、はじめまして~。コメント&TBありがとうございます。
ここ・・・国外で観たんですか~~っ!!しかも、フランス語の英語字幕で?!私にはきつすぎる・・・(笑)
私は地方在住なので、東京公開からだい~ぶ遅れて上映されるんです。なので、ひどい時にはDVD発売の方が早かったりします(笑)
これ、主人公は決して取り乱すことなく淡々と死に向かい合っていましたよね。そこがまた色々と考えさせられるとこなんですよね~。本当に、深い作品でした。

うるるさん、こんばんは~。ほんと、不謹慎・・・云々のお断りを入れないといけないくらい、深い物語なんですよ~~。なので、公開orDVD是非チェックしてください。
発売情報、仕入れたらメール入れるね~・・って、だいたいうるるさんの方が早いんですが(笑)
by まみりん (2006-06-28 21:43) 

敏 悌次

凄い邦題を付けたものですね。
紹介サイトのTRAILERを観ましたが、
観てみたい映画ですね。
>ポスターとかでは子供と一緒に寝てるシーンが出てるんですが
サイトにもその写真が有りますが、余命3ヶ月ではね。
ジャンヌ・モローも役者ダマシイと言う感じで凄いですね。
こう言う役柄を演る歳になってしまったのですね。
彼女も感じるところが有って、出演を承諾したのでしょう。
by 敏 悌次 (2006-06-29 19:08) 

まみりん

宝塚青年団さん、こんばんは~。niceありがとうございます。
ジャンヌ・モローの全盛期を知らないのですが、ものすごい存在感ですね。出番は少なかったのに。さすが往年の名女優。

これを観て、今の一瞬一瞬を大切にして過ごしていかなきゃな~と思ったのですが、現実ではなんだかんだと雑事に追われて、じっくりと時間を味わう暇もないです。・・・というか、サッカーのせい??(笑)
今までの私は、どうにもこうにも、時間を無駄遣いしてるようにしか思えないんです。これは直さないと。
by まみりん (2006-06-29 21:50) 

ange

これもとっても観たかったのに
来週・・とか思っていたら、あっという間に終了。
良い映画だったのね~残念。
DVDでますよね?
by ange (2006-07-06 07:17) 

まみりん

angeさん、こちらにもありがとうございます。niceもどうもです。
来週・・・!!!ほんと同感です!!そういってると、ふっと気付くと終了しちゃってるんですよね~。ミニシアター系は短期間上映も多いですもんね~。私も何度失敗したことか!!(笑)
死と向き合うってことを描いてるんですが、主人公がとっても静かに受け入れるんですよ~。もう、、、色々考えちゃいますよね。
DVD・・・出ますよね??
by まみりん (2006-07-07 00:04) 

うるる

これ、ゆうべ見ましたよ~~。
主人公のカレがたいそう素敵ですね~~はまりそうです(笑)
TBさせていただきました(うちもやっぱりTBあけることにしました)。
by うるる (2006-11-26 11:54) 

まみりん

うるるさん、こんばんは~。TBありがとうございます。
TB、なんか気がつくとモノスゴイタイトルのが入ってたりしますよね。あれにはビビリます(笑)でも、私全然お返しTBに行けてないんですよ~。ありゃりゃ・・・
主人公のカレ、いい感じですよね~。チェックしとかなきゃ。
by まみりん (2006-11-26 19:21) 

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