SSブログ

ロード・オブ・ウォー [映画[2005]]

出演:ニコラス・ケイジ、イーサン・ホーク、ジャレッド・レト、ブリジット・モイナハン、イアン・ホルム他

監督:アンドリュー・ニコル

原題:LORD OF WAR                 2005年 アメリカ

実在する武器商人をモデルにした、サクセス&アメリカン・ドリームもぎ取りストーリー。史上最強の武器商人と呼ばれた男の半生を綴ってます。

ソビエト連邦崩壊前のウクライナに生まれたユーリ・オルロフ。彼は幼少時代にユダヤ系だと偽ってアメリカに移住し(移住しやすかったのでしょうか)、それ以来偽りの生活を続けてきていた。両親は身も心もユダヤ系に浸ってゆき、ユダヤ教の教義に則ったレストランをオープン。ユーリも弟のヴィタリーもその手伝いをしてごく普通に暮らしていた。

が、ある日近所のレストランに偵察に行ったユーリは、ギャングによる制裁場面を目撃してしまい、何かに目覚めてしまう。
需要ある所には供給だ、という法則に気付き、彼は武器の密輸販売を始める。が、個人が動かせる量には限りがあるため、彼は限界を感じていた。
そこで止めればいいものを、彼はウクライナ時代の親戚を頼り、国家崩壊の危機に乗じて、国家所有レベルの大物武器の横流しを始める。

敵でも味方でも関係なく平等に武器を売りさばくユーリ。彼の訪れる所には、新たな血が流されてゆく。

そして武器商人として大成した彼は、職業を偽りあこがれの女性に近づく。彼女は同じ町に住み、彼より先にモデルとして大成していたエヴァ。なんとかきっかけを掴み、結婚にまでこぎつけた。
そして新婚生活が始まるのだけど、子供が生まれても何しても、彼は2つの顔を保ち続けていた。

武器の違法取引で彼をどうにか逮捕しようと、常に彼につきまとっているインターポール。証拠は残さないように慎重に事を運んでいたユーリだったが、思わぬ所から足がついてしまう。
インターポールの動きを知ったエヴァが、ユーリの秘密オフィスを嗅ぎつけたのだ。それに乗じて手入れが入り、一時は身柄を拘束されるユーリだったが、謎の力によって彼はお咎めなしで釈放されてしまう。

 


 

武器商人がいるから戦争が無くならないのか、戦争がなくならないから武器商人が蔓延るのか・・・卵が先か鶏が先か・・・と同じ問題ですねぇ。
ユーリの言ってる事も正論なのでしょうが・・・そうですね、確かにユーリが商売を辞めても戦争は無くなりっこないですもんね。

執拗に追うインターポールのバレンタイン捜査官。なんか所属の組織からだけではないけど、銭形警部を連想しちゃう。だって、やっとのこと捕まえても、法の網を巧みにくぐって逃げられっぱなしだし、ユーリの方が一枚も二枚も上手だしね。
演ずるのはイーサン・ホーク。あぁなんか久しぶり。じっくり観るとヘンだけど、じっくり観ないといい男~♪

ジャレッド・レト、目がつぶらでかわいらしいのにぃ~・・・いっつもヘンな役ばかりじゃないですか?(アレキサンダーだけでしょうか?)
今回も薬中毒になってリハビリセンターに入院させられちゃう役だし。むちゃくちゃはまり役(笑)
最初は、真面目な弟が道を踏み外している兄をなんとか正規の道に踏み止めさせようともがく物語なのかと思いましたが、、、共同経営しちゃってるし。

何より、軽~く武器が右から左へ流されてるのに衝撃。大量破壊兵器というのは、核兵器などの大物ではなく、AK-47というソ連製ライフルだという説明に納得。とにかく、オープニングの衝撃的なシーンが、頭に残りますね。一発の弾丸が製造されて、その使命を果たすまでが描かれるのですが・・・ん~、どうにもならないですよね。
とにかく、無力感に襲われるかもしれません。現実はもっともっとシビアなんでしょうが、ナマの戦争を知らない人達にしてみると、これは異常としか言えないし。

商人としての自分の才覚に溺れるばかりに、自分の扱っている商品がどのような悲劇を招いているかに鈍感になっているユーリ。自分の大切な人に累が及んでも、気付かないでいる。ほんとたいしたヤツだよ。
取引現場では常に冷静だし、相手に撃たれても!『これでこの銃は中古になってしまったじゃないか!!』と的外れに怒り出すありさま。ん~、ここまでくると凄いです。

死の商人を淡々と演じたニコラスは凄い~。芸の幅が広いです。よく見ても見なくてもかっこわるいのに、何故か素敵に見えてしまう・・・・。ニコラス恐るべしっ!!

題材がコレなだけに、アメリカ資本は入ってないらしいですね。


nice!(5)  トラックバック(8) 
共通テーマ:映画

nice! 5

トラックバック 8

ポビーとディンガンCUBE ZERO ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。