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ヒトラー ~最期の12日間 [映画[2005]]

出演:ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ、コリンナ・ハルフォーフ、ウルリッヒ・マテス他

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル

原題: Der Untergang                      2004年 ドイツ

ネタバレ含んでいそうです。

題材がら、生々しい表現というか映像が多く出てきて、ちょっと目を覆いたくなることもしばしばなのですが・・・戦争というものの悲惨さ、無意味さが良く表れてる作品だと思います。戦争なんて、結局何の解決にもなりませんし、ただのエゴですよね~上層部の。いつも痛い目に遭うのは一般市民なり弱者なり。いいおもいをするのは、一部の上層部の人だけ。なんか、そうして歴史が作られてきたわけですが、やるせない気持になりますね。

作品柄、観客の年齢層はかなり高め。先の大戦に従事したであろう年代の方々が沢山来ていましたね。どういう想いで観たのでしょうかね。とても複雑です。

この作品は、アドルフの56回目の誕生日(4月20日)から自殺するまでの12日間の物語です。ただ淡々と一日一日が綴られてゆきます。独裁政治を行わなければならなかった、彼の心の苦悩と葛藤とが(少し)描かれています。(彼がどのような非道な行いをしたかなどについては、割愛させていただきます。)(戦局は思わしくない状況だったので、決して淡々とした場面だけではないです。惨い場面ももちろん出てきます。でも、この作品自体が第三者的な見方で撮ってるので、そう感じるのかもしれないです。)

アドルフ・ヒトラーは、ユダヤ人に対してだけでなく、ドイツ国民に対しても非情だったんですね。意外でした。ドイツの人も被害者じゃないですか。でも、一番悪いのは・・・・・ヒトラーを利用した人?ヒトラーが聴く耳を持てないまでにしてしまった人達が居たはずですよね?彼を利用するだけ利用して、そして黙殺してしまった人達。その人達はどうなったのでしょうか?

ヒトラーへの忠誠心から?一家でヒトラーと運命を共にしてしまったヨゼフ・ゲッベルス。彼も狂信的ですが、奥様がこれまたすごい。非情にも、自分の産んだ子供達を自らの手にかけてしまうんです。苦しまずになるべく早く死ねるようにとの精一杯の配慮だったのかもしれませんが、睡眠薬で眠らせた子供達に、一人ずつ毒を噛ませてゆく姿は・・・・哀しかったです。このゲッベルスさん、あの有名な『ハイル・ヒトラー(Heil! Hitler)』を導入した人ですって。

戦争映画ですから、ものすごく残酷な描写もあります。とても生々しいのですが、実際はもっと酷かったのでしょうからね、それを考えると恐ろしいですね。あんな近くで爆弾が炸裂しちゃうし、銃で撃たれちゃうし。同じ国民なのに、戦争に協力しないからといって次々に市民を殺してゆく市民兵?親衛隊?もう、信じられないのですが・・・。子供達も戦争に参加してたりするんですよね。で、容赦なく殺されてしまう。戦争を知らない私があれこれ言うのもなんですが・・・本当に理解不可能な世界です。

 

 

もうヒトラーそのものになりきって演じていたブルーノ・ガンツ。ありゃ?普段の彼は、かわいいおじいちゃまですね~。とっても穏やかそうです~。なんか全然違う~。ほっとしました。

それから、退去命令が出たにも拘らず、ベルリンに残る医師シェンク博士役をしたクリスチャン・ベルケル。ちょーっとブルース・ウィリスに似てるのですが、かっこよかったです。(って、こんな事を書くような雰囲気の映画ではありませんでしたね。)

公式HP---→ http://www.hitler-movie.jp/ 

とっても重い作品です。原題『Der Untergang』=没落・破滅だそうです。


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