デセプション・ポイント -ダン・ブラウン- [本・海外]
デセプション・ポイント 上・下 ダン・ブラウン著
角川書店 2005年4月発行
今回のは、ロバート・ラングドンのシリーズじゃなくて、国の機関に勤める女性が主人公のお話です。
NASAが極地の棚氷の下から発見した、地球外生命体のはっきりとした痕跡が残る隕石をめぐり、繰り広げられる情報操作。次期大統領選も絡み、しかもその対立候補として急進しているのが、主人公レイチェルの父であることから、彼女も陰謀の果てしない渦に飲み込まれてゆき、命の危険にまでさらされる事に・・・・・
ダン・ブラウン氏の書く物語、これまで出てる2作品共、上・下巻の2冊組みなのですが、細かく分かれているために、思っていたよりも早く読み進める事ができます。それはどの作品に対しても言えます。とても読みやすい書き方をしてますね。そこも巧いな~と唸っちゃう所なんですけどね。
天使と悪魔、そしてダ・ヴィンチ・コードときて、次も共通の主人公の活躍を見たかったのですが、それはもうしばらく待たないといけないみたいです。
最初の頃は、読みやすいといってもそれほどの動きが無い為に、ちょっと退屈気味になるのですが、中盤を過ぎたあたり、死んじゃいやだと思ってた人と、死んでほしいと思ってた人の立場が逆転するあたりで、パっとひらけて、ぐいぐい物語の中に惹きこまれてゆきます。(あぁ、でも意外な人が・・・) 後半からのスパートが見事です。
途中で何度も、自分が肩入れしてる登場人物達がどうなるのか、知りたくて知りたくてしょがなくなり、大きな誘惑との戦いを強いられました。でも、今回は何度も訪れる誘惑を見事断ち切り、最後まで読みきることができました。あぁ、快感です!!!
『もうダメだー』の寸前の所で、ポンポンとリズミカルに展開していくので、ハラハラドキドキで楽しませてくれますね~。
オープンウォーターを観た後だったので、『それ』らしいシーンが別の意味で楽しめました。
それ にしても、ダン氏の専門知識の深さに、とても驚かされます。前作は宗教学。そして今回は天文物理に地球物理学。幅が広いですよね~。大好きな作家さんです!!
でも、超巨大なワラジムシって・・・・すごく抵抗があります。そして、『甲殻類は本質的には巨大な海の虫だ・・・』のくだり・・・・もっと抵抗を感じちゃいます!!
この本、買って手元においてあるんだけど、なかなか読む時間が取れなくて。まみりんさんの記事を読んだら、早く読みたくなりました。ああ、私は誘惑に負けて結末を先に読んじゃいそうだ~。まみりんさん、よく頑張ったわ!
by sorako (2005-06-28 08:48)
sorakoさん、こんにちは。nice!ありがとうございます。
私も買ってからしばらくの間、机であたたまってた(?)のですが、がんばって表紙をめくりました。そしたら、この人特有の惹きこむ話術というか、筆術?で一気に読破。なので、sorakoさんも表紙をぺラっとめくってみて下さい!!
で、私はいつも『あとがき』から読んじゃう人なんですが、今回は頑張って耐えましたよ~。
by まみりん (2005-06-28 17:08)