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サラ いつわりの祈り [映画[2005]]

出演:アーシア・アルジェント、ジミー・ベネット、ピーター・フォンダ、ベン・フォスター他

監督:アーシア・アルジェント

原題: The Heart is Deceitful Above All Things    2004年 アメリカ

原作: JT Leroy

JT・リロイの自伝的小説の映画化。

愛には様々なカタチがあるんですね。

里子に出されてたジェレマイア(幼少:ジミー・ベネット)は、ある日突然何の前触れも無く、『ママ』と名乗る若い女性の元へ連れて行かれる。実は『ママ』は本当の母親で、彼女が15歳の時にジェレマイアを産んだのだが、若すぎた為に親元を離されて育てられてたのだ。そんな大人の事情は、まだ若干7歳のジェレマイアには理解する事は不可能だった。彼女のあまりの理不尽さに耐えれなくなり、両親(里親)の元へ戻ろうと家を抜け出しても、結局『ママ』の元へと連れ戻されちゃう。幼いながらにも、どうにもならないと本能で悟った彼は、現状になんとか慣れようと、がんばる。

だけど、この『ママ』にはかなり問題がある。男性関係とドラッグだ。入れ替わり立ち代り、母親の前に現れては消えてゆく様々な男達。彼等から、ジェレマイアは身体的暴力だけでなく、性的な暴力も受けてしまいます。ママはそんな息子を心配するどころか、何かと邪魔者扱いして、何もかも巧くいかないのはお前のせいだとののしる始末。それでもママを慕うジェレマイアなのだが・・・・・

色々な問題が含まれてる作品ですね。疎まれながらも、虐げながらも、それが(たぶん)愛情に根ざしてるものだから、ジェレマイアはママを求めてしまう。どんなに辛い思いをさせられても、捨てられても、それでもママが恋しい。ん~、切っても切れない絆なんでしょうかね?現実の世界でも、酷く虐待されてるのにもかかわらず、その親元から離れようとしない子供の話は耳にしますし、どうなんでしょう?やはり母と子の絆なのでしょうか?

酷くねじれてしまった愛情ですよね。

ママの両親は敬虔なキリスト教信者で、自分の子供達に厳しい鍛錬を毎日のように課してるのですが、きっとそれが原因?ママがおかしくなったのは、厳しさに耐えかねての事なのでしょうか?ん~。人格者ともいえるママの両親なんですが・・・・・何事も行き過ぎはよくないですよね。

 JT.リロイは、15歳の時から、ソーシャルワーカーの勧めに従って小説を書き始めたそうです。で、18歳の時に書いたのが、『サラ、神に背いた少年』。これが絶賛されてベストセラーになったそうです。で、翌年発表したのが、『サラ、いつわりの祈り』。前作の前のお話です。これが各方面に多大な影響を及ぼしたそうです。彼は、映画『エレファント』にアソシエイト・プロデューサーとして参加してるらしいです。これも観なきゃね。ルックスがとても繊細です。壊れそうな感じ?ガラスみたいです。

これには彼の友人も多数出てますね。その中でも注目なのが、ウィノナ・ライダーでしょうか?精神科医の役で出てるのですが、本人の方がよっぽどヤバいんじゃないの?っていう感じの演技でしたよ~。素なのか演技なのか。演技なら凄いよ、彼女。で、あと1人はマリリン・マンソン。素顔で出てるのですが、ん~・・・・ビミョー・・・・・。

幼少のジェレマイアを演じたジミー・ベネット君は、恐怖に歪んだ顔が印象的な、『ホステージ』の男の子トミー役でした。

とにかく・・・・・問題の多い作品です。観終わった後、なんともいえない脱力感とせつなさが体を襲います。ん~・・・・・・・。


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